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天鳥そらさんの「アガサ・クリスティの書籍ランキング」

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更新日: 2019/10/15

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ランキング結果

1カーテン

カーテン

引用元: Amazon

『カーテン―ポアロ最後の事件』(Curtain: Poirot's Last Case)は、1975年に刊行されたアガサ・クリスティの長編推理小説。エルキュール・ポアロのデビュー作『スタイルズ荘の怪事件』の「スタイルズ荘」を舞台に描かれた、ポアロシリーズ最後の事件。

エルキュール・ポアロ最後の事件!

エルキュール・ポアロ最後の事件、そして彼の人生最期となる巻です。年老いたポアロは親友のヘイスティングズ大尉を、昔、殺人事件があったスタイルズ壮に呼び出します。これから殺人事件が起こることを話し、体力の衰えたポアロの代わりに情報収集を頼みます。ポアロの予告通り事件は起きます。この事件で厄介なのは犯人が直接手をくだしていないこと。「心理的殺人教唆」と呼ばれるもので、法廷では裁くことができない罪です。犯人がそそのかした人間は殺意を抱くようになり、実際に行動にまで移してしまいます。そして、その魔の手は親友のヘイスティングズ大尉にまで及ぶように。この作品の良いところは、ポアロは本当に、ヘイスティングズ大尉を大事に思っていたのだということ。ラストでポアロはヘイスティングズ大尉に手紙を残します。ヘイスティングズ大尉とポアロの心中を思い、胸が熱くなったところで終わります。

2オリエント急行の殺人

オリエント急行の殺人

引用元: Amazon

『オリエント急行の殺人』または『オリエント急行殺人事件』(オリエントきゅうこうのさつじん、オリエントきゅうこうさつじんじけん、原題:Murder on the Orient Express)は、アガサ・クリスティによって1934年に発表された長編推理小説である。著者の長編としては14作目、エルキュール・ポアロシリーズとしては8作目にあたる。日本語初訳は『十二の刺傷』の題名で刊行された。 その奇抜な結末から著者の代表作の1つに挙げられている。

本当の正義って何?思わず考えてしまいました。

オリエント急行は豪華な列車。エルサレムで事件を解決した後、すぐにイギリスへと向かうため、ポアロはオリエント急行に乗り込みます。豪華な内装に贅沢な料理、安全なはずの列車の中で密室殺人事件が起こります。殺されたのはアメリカの大富豪、敵が多いらしく脅迫の手紙を受け取っていました。列車は悪天候のため、停車し復旧を急いでいる状態でした。ポアロは乗客一人ひとりと話をして、真犯人を突き止めていきます。映画にもドラマにもなった人気作品。ストーリーだけでなく、テーマも重く深いものがあります。犯人が成し遂げたかったのは「復讐」です。真実を明らかにし、犯人を突き止めるはずのポアロが苦悩した事件。犯人側の覚悟と結束と切なる想いに、心が揺さぶられた方もいるのではないでしょうか。

3大空をとぶ殺人

大空をとぶ殺人

引用元: Amazon

アガサ=クリスティ長編傑作の第3弾!英仏を往復する定期旅客機の中でおきた密室殺人事件――それは、検死審問でポワロが容疑者にされかかったほど、完全な犯罪におもわれた……。

空の上での密室殺人事件

英仏を行き来する旅客機の中で起きた殺人事件。スズメバチが飛び回り、そのスズメバチは乗客の一人によって叩き落されたものの、老婦人が毒針に刺されて亡くなります。犯人は飛行機に乗っている乗客の内の一人。一転二転するストーリーにハラハラします。この作品で楽しいのはロマンス的要素があるところ。事件そっちのけでドキドキしながら読みました。推理小説は人の憎しみや悲しみが伝わることが多く、読み終わった後に落ち込むことがあります。この作品に出てくる女性がチャーミングなので、楽しんで読めました。ポアロがキューピッド役となって女性に助言する姿に好印象。もちろん推理や犯人を突き止めていく、いつものポアロの様子も読めますよ。大空にいてもポアロは事件に巻き込まれます。ポアロが容疑者として間違われるシーンにも、ちょっとハラハラします。

4ABC殺人事件

ABC殺人事件

引用元: Amazon

『ABC殺人事件』(原題:The ABC Murders)は、1936年に発表されたアガサ・クリスティの長編推理小説である。クリスティ18作目の長編で、エルキュール・ポアロシリーズの長編第11作にあたる。知名度・評価ともに高い著者の代表作の一つである。

ABCと続く殺人事件にドキドキします

ポアロに届いた挑戦状。ABCの順番に人が殺されていきます。犯行現場にはABC鉄道案内が置かれ、何だか意味深です。いわずと知れた名作で好きな方も多いでしょう。犯人を捜そうにも雲をつかむような話で、この人が犯人だと思っても、その推測はひっくり返されてしまいます。入り組んだ謎が、ラストに向かって解き明かされていくのは快感ですね。犯人の偽装、犯人にはめられてしまった人。ポアロの親友であり、協力者でもあるヘイスティングズの何気ない言葉。被害者とその関係者の関係性や、細かなところを見逃さないポアロに脱帽します。それにしても犯人の巧みな誘導に、すっかり騙されました。犯行が増えれば犯人の痕跡が残り、それだけ情報が増えます。事件が起こるのを嫌だと思いながらも、次はどうなるのかと気になって仕方ありませんでした。

5アクロイド殺し

アクロイド殺し

引用元: Amazon

『アクロイド殺し』(アクロイドごろし、原題:The Murder of Roger Ackroyd)は、アガサ・クリスティが1926年に発表した長編推理小説である。クリスティ6作目の長編で、エルキュール・ポアロ・シリーズの3作目にあたる。 現在でも推理小説史上に残る名著として、クリスティの代表作の一つに挙げられている。

推理小説として賛否両論の作品

この小説は医師の手記という形で話が進んでいきます。あくまで彼の視点から描かれているので、どうやら彼にとって都合の悪いところは書かれていないらしい。ズルいという感想もあれば、なるほどこういう方法もあるのかと納得する読者もいます。ロジャー・アクロイドは、ファンリー・パーク屋敷に住む大富豪。彼を殺したのは一体誰なのか。最後の最後までわからず、ポアロが真相を暴いた後も、犯人に提示した条件に驚きました。ポアロの犯人を憎む気持ちと、犯人の心情を思いやり、ある女性を助けようとする優しさ。探偵という一線を越えているのではないだろうかと思った作品です。私はアガサ・クリスティのとったこの手法に、ズルいと思いながらも魅せられました。

あとがき

人気のある作品から、ちょっとマイナーかなと思う作品もランキングに入れてみました。特に「カーテン」はポアロ最後の作品であるため、印象に強く残っています。お付き合いいただきありがとうございました。

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