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ななさんの「谷崎潤一郎の書籍ランキング」

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更新日: 2020/04/22

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ランキング結果

1刺青

刺青

引用元: Amazon

『刺青』(しせい)は、谷崎潤一郎の短編小説。谷崎本人が処女作だとしている短編で、皮膚や足に対するフェティシズムと、それに溺れる男の性的倒錯など、その後の谷崎作品に共通するモチーフが見られる初期の作品である。1910年(明治43年)11月、同人誌の第二次『新思潮』第3号に掲載された。単行本は、翌1911年(明治44年)12月に籾山書店より刊行された。

谷崎の世界がシンプルにまとまってる

世間から処女作にして傑作・代表作などと称される作品。私もそう思う。谷崎らしい美しい世界観がコンパクトにまとめられている。谷崎作品は結構人を選ぶものが多いと思うが、これはかなり読みやすく、シンプルに美しい描写となっており、初めて読む方にはぜひ一作目としてお勧めしたい作品である。

谷崎の真髄

まさに谷崎といった感じのSM(?)。3人の少年と1人の少女は、子供らしい遊び──ごっこ遊びなどしてはしゃぎ、純粋に楽しさを追求する先に暴力的な快楽をみつける。1人1人の立場とか力関係が、場所によって、あるいは同じ集団の中でも変わっていく様が、子供らしく、人間らしく、読んでいてすごく楽しい。ラストも最高である。また、一つ一つの描写が本当に美しく、難しい言葉遣いが苦手でも結構読みやすい。ただ、谷崎らしすぎて若干気持ち悪いので(そこがいいのだが)、断念してしまう人もいると思う。

3秘密(谷崎潤一郎)

秘密(谷崎潤一郎)

引用元: Amazon

『秘密』(ひみつ)は、谷崎潤一郎の短編小説。普通の刺戟に飽いてしまった男が美しく女装して町に繰り出したり、再会した昔の女の秘密の住居に目隠しをしたままで赴いたりする物語。 1911年(明治44年)11月、『中央公論』に掲載された。初収録は同年12月に籾山書店より刊行の『刺青』。

いい意味でも悪い意味でもアクが少ない

個人的にはかなり好きな作品。恋愛と“刺激”が適確に表現されていると思う。また、街並みの描写なども読んでいて楽しい。
目隠しをされ、人力車で女の家に通うのだが、一緒になってワクワクできる。その女の“秘密”を暴きたいし、それを知ったところで飽きやしないと思っていたのに、知ってしまえばもう魅力を感じ難くなる。真理だと思う。
以上の通り王道な構成となっており──といっても癖があるが──きれいに纏まっているので、結構オススメ。ただ、物足りなさを感じてしまうかもしれない。

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