お掃除かをりさんさんの「ジョンレノンの曲ランキング」

自己主張を静かに曲として意識させる彼の歌った代表格

レノンの歌う曲は、例え歌詞に主張を鼓舞しても曲調は低周波であり、彼は仲間の非難もそっちのけで聴くものを平坦な道のりで地平線に誘うのである。彼は我儘でマザコンでヒステリーを患っていると評論家的な説明を受けた事は衆知の通りだが、曲調は平坦なまま落ち着いて、決してヒステリックでもでも無く、曲を聴かせながら一緒に人を地平線まで歩かせようとするかの様だ。

その歌う語り口調は低周波に響いても低俗なものではなく、音楽的なカリスマとして彼独特の宗教を創ってしまっている。Imagineには天国も地獄も無く、時代ならば宗教裁判になりそうだが、どうも彼の主張が独断化してしまう。ポールと一緒に他の多くの曲を作った時でも彼は歌い口調を完全に自分のものにしてしまい、特にポールはそれに面白さも感じていなかった様だ。このレノンの表す個性は当時のミュージシャンとしては異彩を放っていたのである。聴きどころの全体を捉えて欲しい。