物語のタイトルは『見える子ちゃん』だが主人公は必要のないノイズが見えるばかりで自分の行動の行く末や他人の感情などが一切見えない非常に自己中心的かつ共感性に欠けた性格
加えておつむの方もよろしくないので無自覚に他者を利用して自分の身の安全を図るようなゲスい行動も全く悪意なしに取ってしまう

生き物が恐ろしいものに出くわした時に見せる行動として闘争・逃走反応（Fight-Or-Flight response）というものがある。状況を把握しようとする凍結（Freeze）、脅威から逃げようとする逃走（Flight）、脅威と戦おうとする闘争（Fight）、そして闘争・逃走に失敗し脅威に屈服する放棄（Forfeit）の四つだ。普通は一番目から始まって順番に四番目まで移行する
だがみこの場合一番目の凍結（Freeze）の時点から狂っており、「脅威を無視（シカト）する＝現実逃避」という理解不能の行動を信条としている。相手のことを何も知らずその性質も理解していないのに、「私がいないと思うものはいない。いないのだから何もしてこない（はず）。そしてこの方法は永遠に活用可能でこの先ずっとこれでうまくいく」という何の根拠もない確信を抱いているのだ
これは問題の先送りの永続であり未来の自分にツケを払わせる最低の行為である。しかもみこはそのツケすら他人に押し付けて代わりに払わせる。お参り以降は神社の神様が、神社編ではゴッドマザー・神童ロム・岡トワ子がその被害に遭った

四谷みこは自分が何も考えず楽して生きていくためには自分以外の何物をも利用することを躊躇わないガチのサイコパスである。加えてそんな自分の邪悪さに一切自覚がないので反省も後悔もしない
原作の方では一条みちるという精神異常者キャラが乱入してきてみこに執着しているが、このみちるもみこの本性に気づかされ文字通り“わからされ”る展開が待ち受けているのではないかと予想している
この漫画では誰も幸せにならない。まあホラー漫画なんだからそれでよいのだが。ただ主人公が一番怖いやつだったというのはシャレが利いていていい…のか？

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