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近代文学の裏話っぽいフィクション
主人公は石川啄木、そして啄木に翻弄される金田一京介と名前を並べると近代文学の裏話のような感じがしますが、フィクションです。明治大正の世相や文学に詳しい方ほど楽しめるかと思います。話は一話、もしくは二話で完結ですが、初回の事件がシリーズを通して影を落としています。
レトロな感じを出すために色々工夫されていますが、名作『ゴンドラの唄』のアレンジは賛否両論に分かれるところ。色トレスと全体的にくすんだ色彩も好き嫌いが分かれそうですが、啄木の病状の進行を隠すための効果のひとつだったのかもしれません。毎週見ていると気付かなかったのですが、一挙配信で見ると、原画と声優の演技で、啄木が徐々に悪化しているのがわかりました。
作中には萩原朔太郎が登場しますが、朔太郎の孫である朔美氏がゲスト出演しているのも、この作品のトピックス。朔美氏はサブカルに造詣が深いとはいえ、関係者を担ぎ出したことにびっくりしました。
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