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あまり使いすぎると安っぽくも聞こえてしまう表現なのですが、でも確かに、アニメをみていると『この情動にしっくりくる形容詞が無い……もしかしてこれがエモいという感覚なのだろうか!』と思ってしまう瞬間もあります。
そんな、もうエモいという他に言い表しようが無いような感覚を与えてくれる3作品を、「エモい」という言葉が使われ始めたここ2、3年内の作品から選出させていただきました。
ランキング結果
1位推しが武道館いってくれたら死ぬ(アニメ)
公式動画: Youtube
制作会社 | エイトビット |
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監督 | 山本裕介 |
メインキャスト | ファイルーズあい(えりぴよ)、立花日菜(市井舞菜)、前野智昭(くまさ)、山谷祥生(基)ほか |
公式サイト | https://oshibudo.com/ |
放送時期 | 2020年 |
2位少女☆歌劇 レヴュースタァライト(アニメ)
公式動画: Youtube
話数 | 全12話 |
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制作会社 | キネマシトラス |
監督 | 古川知宏 |
メインキャスト | 愛城華恋(小山百代)、神楽ひかり(三森すずこ)、天堂真矢(富田麻帆)、星見純那(佐藤日向)、露崎まひる(岩田陽葵)ほか |
公式サイト | https://revuestarlight.com/ |
放送時期 | 2018年 |
洪水のような感情にのみこまれる、重い方の”エモさ”
演劇学校を舞台に、未来のスタァを目指す舞台少女たちがオーディションに挑む物語…。と聞くと、アイドルものに近い学園モノや成長物語的なものかな、と思われるかもしれませんが、きっとその第一印象は覆されます。
主人公達舞台少女は舞台に生き、そして同時に舞台に“生かされている”存在です。そんな彼女たちが、トップスタァを目指してオーディションに身を投じ、そこでのレヴューで同期生達と“闘う”という設定は、一見突拍子もなく思えるかもしれませんが、一般的なアイドルモノやスポ根モノ、バトルモノのにも近く………でもやはりどこか違うような、不思議で独特な魅力を持っています。
能動的にみえる舞台少女達が実は箱庭的な世界の中でその後ろに潜むみえない力によって動かされているような、そんな不穏さを纏う世界観や、彼女達が対峙する相手に向けた様々な想い…エモいという言葉はどこか軽い印象を与えてしまうこともありますが、それらを視た後に様々な感情が嵐のように胸を渦巻くこの感覚も、ヘビーではありますがある意味エモいといえるのではないかと思います。
そんな独特な世界観を彩る映像と楽曲がこれまた素晴らしく、一度ハマるとずぶずぶとどんな方向にもハマっていける、沼の深い作品です。
3位やがて君になる(アニメ)
引用元: Amazon
ドキッとするほど共感できる瞬間があるかもしれません
誰かを特別に想う、好きになる、恋をするといった気持ちが分からず、またそうした感情が持てない少女が、他人から向けられる好意が理解できず、受け入れられないという少女に突然告白され、「自分を好きにならないで」という条件付きで交際を始めるという物語。
ジャンルとしては、女性同士の恋愛を描いたいわゆる百合作品に分類されるのですが、そうしたわかりやすい枠組みの中に押し込めてしまうのはもったいないくらい、もっと複雑で、千差万別な物の考え方や想い方が散りばめられていて、視る人によってはドキッとするほど共感でき、エモいと思える瞬間がある作品です。
表に出さないものの、それぞれに複雑な価値観や感情を抱えている登場人物達にも不思議な魅力があり、性別や年齢や境遇に関係なく、彼らの物語に惹きこまれていくと思います。
そんな登場人物たちの心の機微を繊細に描いた映像がまた美しく、物語の瑞々しさをさらに引き立ててくれます。本編だけでなくOP/EDの主題歌やその映像までが徹頭徹尾エモく…
個人的には明るいけど切ない余韻を残してくれるエンディングの楽曲が特におすすめです。
ある意味恋愛もの以上のときめきと切なさ?
数あるアイドルアニメのなかでも、特に“ドルオタ(アイドルオタク)”に焦点を当てた本作。アニメ化にあたり、随所で“エモさ”を意識されたという製(制)作陣のお言葉も拝見しており、真っ先に候補として思い浮かびました。
もちろんそれだけでなく、本作を1位にさせていただいたのは、本当に物語から、画面から、音から、その言葉に偽りなく、エモさを感じられるというすごさがあるからです。なんとなく定義づけられてはいますが、その感覚がイマイチよく分からないという人でも『これが“エモい”という気持ちかー!』と、胸にズドンとくると思います。
それを一番に感じられるのが、人生を捧げるほど推しを一途に応援するファンの様々な想いと、その想いを受けて、またファン達に生きる活力を、その存在を通して与えているアイドルたち、という彼らの持ちつ持たれつな関係性です。
お互いにパワーを与えあったり、ちょっとしたことで落ち込んだり逆に頑張れてしまったり。恋とか愛とかに近いようでそれともどこか違うファンとアイドルの想い想われは、ネガティブではない相互依存にも近く、みていて恋愛モノの作品と同じかそれ以上のときめきや切なさ、いわゆるキュンキュンを感じてしまうと思います。
ぜひ一度、そこから伝わるエモさを味わってみてください。