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1位なごり雪 / かぐや姫
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引用元: Amazon
イルカのバイセクシュアルな歌声が、胸に響く歌です。
歌詞を聞くと、同棲相手との長い生活の中で、お互いの存在が重たくなって、彼女が都会の生活に疲れて彼氏との別れを決めた姿を勝手に想像してしまう。彼氏の心情から見える景色は、「ふざけすぎた」関係になった男としては、別れる彼女が「きれいになった」女として成長したのに、男が成長できなかったのが別れの原因だと、こうせつが歌うと、一層際立って聞こえる。
一方、イルカが歌うと、「東京でみる雪は、これが最後ね」の意味は、彼氏との間に溜まった凍り付いた雪のような、わだかまりと決別宣言する女の覚悟とともに、「くちびるが、さようならと、動くことが、こわくて、下を向いていた」男の、なさけない男心の闇が、響いて聞こえるのは、バイセクシュアルで中性的なイルカの歌声が、なせるわざだと思う。
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バブル時代から取り残された、はかない幸せの形
皆がバブルに向かって贅沢三昧を始めた頃に、東京の片隅で、貧乏学生のカップルの、はかない同棲生活には、先が見えなくて、でも、その瞬間だけが幸せだった懐古の歌だったと解釈していた。ただ、優しいだけの男だったが、それが女としては嬉しかったが、それ以上の人生の保証もなく、漠然と怖かったのだと思う。でも、それが物欲の時代への反逆のようで、一層、歌詞が、ひかり輝いて聞こえて懐かしく聞こえる。