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1位ブルーアウト
引用元: Amazon
和歌山県串本町のダイビングショップでインストラクターとして働く女性ダイバー高畑水輝。そのもとに偶然訪れたトルコ人青年ギュスカン。彼の目的はいまから125年前、先祖ムスタファを乗せた軍艦「エルトゥールル号」の遭難現場に潜り、「あるもの」を捜すことにあった。バディとして潜る水輝が一瞬目を離した隙に突然視界から消えたギュスカン・・・。1世紀の時を経て、日本とトルコの時空を超え、絡み合うふたりの宿命。それは偶然なのか、必然なのか。史実に着想を得て書き下ろした生命の根源を問う感動巨編。自ら1万8000マイルの航海歴をもち、海の脅威を知り尽くした作家が「知の腕力」で描いた渾身のノンストップ海洋小説。
新感覚の恐怖
一見すると、ありがちなストーリーに見られがちです。
ですが、そこに科学的な知識が盛り込まれると、まさに新感覚の恐怖を感じます。
冴子によってどんどん真相に近づく度に、次はどんなことがわかるのかというドキドキ感があります。
まるで、ミステリー作品とホラー作品を一緒に楽しんでいるような作品です。
ストレートな愛
恋をするって、きっとこうなんだろうなって思わせてくれる作品でした。エリートな恋人がいて、本当ならそれで満足しているはずなのに、一馬と会って、そのまっすぐな想いに触れ、どんどん恋にはまっていく靖子の気持ちがとてもわかります。
恋って、やっぱり理屈ではないんだと感じました。
家族の揺るがない絆
家族だからこその喜びや、家族だからこその哀しみが詰まった短編集です。
大切な家族を失っても、そこで終わりではない。決して、その絆が壊れた訳ではないのだということを教えてくれる作品です。
ここには、人の一生が描かれていると思います。
海が繋ぐ絆
海を通して親子の絆や、その血の抗えない運命みたいなものを感じました。
特に、沈没したヨットから遺品を引き上げたときに、主人公の達哉にとっては、まさに失われた親子の絆を取り戻した瞬間なのかもしれないと思いました。
海の底で、おそらくずっと達哉が訪れることを待っていたのかもしれないと思うと、胸が切なくなりました。
リアルな描写
1890年に起きたエルトゥールル号遭難事件をベースを元に、海の脅威が描かれていて、そのリアルな描写に、自然の怖さを感じました。
普通なら、その怖さに体がすくみ、動けなくなってしまいそうです。
ですが、それでも立ち向かっていくギュスカンの言動が、とても頼もしいと思いました。