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とよPさんの「新書ランキング」

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更新日: 2020/11/18

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ランキング結果

革命的時間論

誰にとっても同じく流れる時間だが、誰にもその正体がわからないものも時間。ミクロな世界では物理的な時間は、我々が感じるものとは根本的に異なる。本書では、最新の物理学的知識に基づき時間とは何かを深く掘り下げている。相対性理論に始まり量子力学における新しい時間像についてわかりやすくまた魅力的に紹介している。

宇宙は本当に1つなのかと言うSFじみた問題提起

私たちが生まれたこの宇宙はなぜこんなにも広大で、多様性に満ちているのであろうか。なぜもっと小さくて単純なものでは無いのだろうか。万有引力定数がなぜかくも小さくまた重力がなぜこんなにも弱いのか、そういった根源的な問いに対して本書は真面目な考察を行っている。本書における最も重要な主張は、宇宙はたくさん存在する、マルチバースと言う考え方である。マルチバース受け入れるとき、これまでの疑問が無理なく解消されると言う驚きに満ちた結論に非常な興奮を覚えた

規則性とランダムの間に生じた奇跡的なシステムである生命、その実態に迫る。

生命とは何だろうか?この人間が自然と持つ疑問に対して様々な現代生物学の歴史的トピックスを交え、小気味よい筆致で生物とは何かを語り尽くした書である。野口英世は働いていたニューヨークの大学では必ずしも評価されていない。それは現代生物学の理念に反しているからである。といった正統的な生物学者の考えを、おけさずに語り尽くしていることに好感を得た。

重力は他の物理学的な力に比べ、なぜこんなにも弱いのだろうか。その疑問に対して真っ向から問う

重力は電磁気力など他の物理学的な力に比べ何乗分の一しかない小さな力である。この測定された数値をなぜ受け入れなければならないのか、と言う本質的な疑問に実験物理学者が挑んでいる。重力は1ミリメーターと言う極めて近い距離ではもっと大きな力を発揮するのではないだろうか?しかし現代科学ではそのような近距離における重力を精密に計測することはできない。重力の計測と言う、簡単そうに考えられるか実現するには難しい問題に対して、実験日はどのような方法で対処するのか。知恵と工夫に満ちた時間間の格闘歴史的に解説している。

なぜ人は周りに合わせてしまうのだろうか。そんな疑問に答えてくれる。

非線形科学とは部分が全体を代表しない現象を表現する科学である。例えば、生物の個体が寄り集まった社会は、個体とは全く異なる振る舞いをする。そういった複雑な現象をいかに取り扱うかと言う問題に初めて科学的なアプローチを行った著者の考えを知ることができる。ロンドンの橋で不可解な振動が発生した。それは人の歩行がなぜか揃ってしまうからである。同じように蛍の発光間隔は、それぞれの種固有のリズムを持っており、群全体で同じリズムで光る。この現象は個体と群体との間の相互作用によって生じるものであってそれを数学的に示すのが非線形科学である。かように興味深い非線形科学の世界をわかりやすくエキサイティングに描ききっている。

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