1分でわかる「副業サイト」
かつて日本は副業が禁止されていた?
現在はメジャーな働き方となっている、副業社員やフリーランス。クラウドソーシングサイトや副業(複業)業務委託サイトの存在も身近になっていますが、実は以前の日本は副業が禁止されていました。副業解禁のきっかけとなったのが、2018年に策定された「副業・兼業の促進に関するガイドライン」。策定前までは厚生労働省の「モデル就業規則」上に「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定が存在していましたが、このガイドライン上では削除され「第67条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」という兼業を認める条文が示されています。ガイドラインの登場や、働き方改革で社員が自由に使える時間が増えたことなどによって、副業を許可する企業が増えていきました。
副業サイトの種類と特徴
クラウドソーシング
「クラウドワークス」や「ランサーズ」などに代表されるクラウドソーシングサイト。クラウドソーシングとは、企業がインターネット上で不特定多数に業務を発注する業務形態のこと。クラウドソーシングの名称はCrowd(群衆)とSourcing(業務委託)を組み合わせた言葉に由来します。業務の募集方法は、タスク型案件・プロジェクト型案件・コンペ型案件の大きく3つに分けられており、なかでもタスク型案件は、アンケートや単純作業などの比較的単価と難易度が低めの業務が多いため、副業初心者におすすめです。タスク型案件に慣れ、“スキルに自信がついてきたから高単価の仕事を受注したい”と思ったら、プロジェクト型案件やコンペ型案件に挑戦するのも良いでしょう。
タスク型案件
タスク形式は発注者が作業内容や納期や報酬などの条件を提示し、それを見てやりたいと思った受注者が業務に取りかかる形式。発注者は受注者を選ぶことができないため、受注者はすぐ作業をはじめることができます。大量かつ早く捌きたい場合に向いており、アンケートや単純作業など比較的難易度が低い案件が多めです。
プロジェクト型案件
プロジェクト形式は発注者と受注者が1対1で進めていく形式。企業が業務の詳細や納期などの条件をサイト上で掲載し、それを見て納期や報酬を提示した受注希望者のなかから委託する人を選び契約を結んでから業務を進めていきます。システム開発やウェブサイトの制作・デザインといったある程度の専門技術が求められる案件が多めです。
コンペ型案件
コンペ形式は、発注者が提示した条件をもとに寄せられた提案・作品のなかから気に入ったものを採用して契約する形式。キャッチコピーや商品企画などアイデアを募りたいときに使われています。報酬の発生は提案が採用された場合のみですが、その分単価は高く設定されています。
副業社員・ハーフコミット系
「シューマツワーカー」や「ITプロパートナーズ」などの中長期稼働前提の仕事を扱うハーフコミット系副業サイト。依頼元の企業と仕事内容について面接を行ったうえでコミュニケーションを取りつつ業務を遂行していきます。ただのお小遣い稼ぎの副業ではなく、“ビジョンや経営理念などに共感したうえで主体的に仕事を請け負いたい”、“今のスキルをもっと磨きたい”と考えているプロ・フリーランスに向いています。
スキルシェア・時間販売・単発バイト系
「ココナラ」や「タイムチケット」など、自分の特技やスキルを商品にして販売できるスキルシェア系。自分の時間を数分〜単位で出品できるものや、スキルやノウハウ自体を購入してもらうタイプのサービスがあります。また、プログラミングやWebデザインといったPC知識が求められる分野だけでなく、占いや悩み相談など出品できるジャンルが幅広いのも特徴です。そして、空いた時間をお金に変えたい人は「タイミー」や「シェアフル」などの単発バイト系もおすすめです。求人の種類は飲食店・コンビニでの接客や倉庫内の軽作業などがあり、“履歴書・面接なし”や“○日の数時間だけ”のように限られた条件で絞って探すこともできます。サイトやアプリによっては、給料を即日で受け取れたり、好きなタイミングで引き出せたりするのも人気の理由の1つです。
モニター・ポイ活系
「マクロミル」や「リサーチパネル」など、企業から依頼されるアンケートや口コミに回答して謝礼をもらうモニター系サイト。謝礼はお金やポイントが主体です。スマホがあれば簡単かつスキマ時間にできる作業が多いため、子育て中の主婦や気軽に副業を始めたい人に人気です。