世界の長い川ランキングTOP10！世界一長い川は？

世界の長い川1～10位

川の長さは基本的に、水源から河口（海や湖に注ぐ地点）までの距離で決まることが多いです。しかし、水源や河口の位置が不明確な場合もあり、各国にある川の長さには諸説あります。

本ランキング掲載のデータは国立天文台「理科年表2021」に基づいています。上流と下流、本流と交流とで河川名が異なるケースもあり、その場合は同書にならって川の区間および区間の長さを記載しています。

日本の長い川ランキングTOP3

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1位｜ナイル川（6,695km）

世界一長い川は、6,695kmのナイル川。アフリカ大陸の東部を南北に流れており、エジプトやエチオピア、ケニアやタンザニアなど10か国を通って地中海に注ぎます。

これまでのエジプト文明の発展にはナイル川が大きく関わっており、例えば世界遺産・ピラミッドに必要な資材はナイル川を利用して運搬されたとされています。 その功績は、ギリシアの歴史家・ヘロドトスが残した「エジプトはナイルの賜物」という言葉からも見て取れます。

2位｜アマゾン川（6,516km）

世界で2番目に長い川は、長さ6,516kmのアマゾン川。ブラジルやボリビア、ペルーといった南米大陸の7つの国々を横断し、大西洋へと流れ出ます。

全長では世界で一番長いナイル川には及びませんが、流域面積（降った雨や雪がその川に流れ込む区域）は日本の国土の18倍以上となる705万km²で、「世界一広い川」と称されることも。流れる水の量も世界一で、ナイル川は非常にスケールの大きい河川と言えます。

川の周辺には「地球最後の秘境」と称される熱帯雨林があり、珍しい動植物が数多く生息しています（上の写真はナマケモノです）。

3位｜長江（6,380km）

長江は6,380kmの長さを誇る中国最大の河川で、日本では揚子江の名でも知られています。チベット高原を水源に、成都・武漢・上海・南京などの大都市を流れていき、東シナ海へと注ぎます。

「武漢長江大橋」（上の写真）や「南京長江大橋」といった長江にかかる橋たちは夜になるとライトアップされ、観光スポットとしても人気です。

4位｜ミシシッピ川-ミズーリ川-レッドロック川（5,969km）

アメリカで2番目に長いミシシッピ川やアメリカ最長のミズーリ川を含めた水系（川の本流と支流のすべてを含めた総称）が第4位。

特にミシシッピ川は、1位のナイル川、2位のアマゾン川と並ぶ「世界三大河川」の一つに数えられていて、ミズーリ川はミシシッピ川最大の支流です。

5位｜オビ川-イルチシ川（5,568km）

ロシアを流れるオビ川に、中国を源流とするイルチシ川（エルティシ川やイルティシュ川などとも呼ぶ）を本流として含めた場合、全長5,568kmに。

20世紀初頭ごろ、オビ川は世界一長い鉄道と呼ばれる「シベリア鉄道」の開設に代表される「シベリア開発」の大切な水路として用いられました。

6位｜エニセイ川-バイカル湖-セレンガ川（5,550km）

ロシアのシベリア中央部を流れるエニセイ川。5,550kmというのは、バイカル湖やセレンガ川に連なる水系全体を含んだ場合の長さです。

エニセイ川は流域面積が270万km²で、ユーラシア大陸では最大の河川となっています。

7位｜黄河（5,464km）

長さ5,464kmの黄河は、3位の長江に次ぐ中国第2の大河。長江と並行するような形で中国の北部を東西に流れ、渤海（ぼっかい）へと注ぎます。

黄土高原を流れる上流から中流で大量の黄土（黄砂として日本に飛来することもある黄色い土）を含むため、黄河の水は濁っており、この色味が河川名の由来にもなっています。

8位｜コンゴ川（4,667km）

アフリカの中央部を流れるコンゴ川は、コンゴ盆地を半円状に流れる河川で、別名はザイール川。コンゴ民主共和国やコンゴ共和国、アンゴラ共和国などを通り、大西洋へと流れ着きます。

コンゴ川は長さこそ4,667kmで第8位ですが、流域面積でいえば370万km²。アマゾン川に次ぐ世界で2番目の規模を誇ります。

9位｜ラプラタ川-パラナ川（4,500km）

アルゼンチンとウルグアイを流れるラプラタ川から、その支流であるパラナ川までを含めた水系全体の長さが4,500kmです。

ラプラタ川の幅は河口部になると275kmにもなり、「世界最大の川幅」と呼ばれています。

10位｜アムル川-アルグン川（4,444km）

モンゴル・中国・ロシアをまたぐアムル川（アムール川）から、その支流であるアルグン川までを含めた長さが4,444km。

アムル川は暗く濁った色をしていることから、中国では黒龍江や国河、黒水などとも呼ばれています。

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世界一〇〇な川たち

日本の長い川ランキングTOP3

ここからは「日本の川」に絞ったランキングをご紹介。日本一長い川でも世界的に見れば100位以内にも入りません。しかし、どの川も、飲用水や工業用水、農業用水などとして、私たちの暮らしを支えてくれています。

1位｜信濃川（367km）

日本一長い川は新潟県と長野県を流れる信濃川（しなのがわ）。上流部である長野県域は千曲川（ちくまがわ）と呼ばれていますが、河川法上で長さ214kmの千曲川を含めて信濃川であることが決められており、367kmという日本一の長さを誇っています。

着物で着飾った女性たちが桜並木を練り歩く「おいらん道中」（新潟県分水町）や、大規模花火が圧巻の「長岡まつり大花火大会」（新潟県長岡市）など、信濃川流域で行われるイベントも見物です。

2位｜利根川（322km）

日本の川で2番目に長いのが利根川（とねがわ）。長さは322kmで、群馬・栃木・茨城・埼玉・千葉・東京の1都5県にまたがります。

流域面積は約1万6,840km²となっていて、川の規模としては日本一。この数値は埼玉県の約4倍の大きさです。

3位｜石狩川（268km）

長さ268kmの石狩川（いしかりがわ）が日本の第3位。北海道の中央部を流れ、石狩湾から日本海へと注ぎます。流域面積は1位の利根川に次ぐ1万4,330km²です。

名前の由来はアイヌ語のイ・シカラ・ペツ。「曲がりくねった川」という意味で、かつては蛇行による氾濫が多い川でありました。

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世界一短い川は日本にあった？

国内外で最長の川がわかったら気になるのが「世界一短い川」。というわけで調査しました。

東ヨーロッパ（または西アジアに区分）のジョージアにある未承認国家・アブハジア共和国。そこにあるリプルア川の長さは27mで、世界で最も短い川として取り上げられています。

では、日本で一番短い川は？その答えは和歌山県の東牟婁郡那智勝浦町にありました。

日本一の短さをうたう「ぶつぶつ川」の長さは13.5m……リプルア川のちょうど半分です。

諸説ありますが、日本一短い川は世界一短い川でもあるようです。

世界一〇〇な川

川の見どころは長さだけではありません。ここでは川に関するいろいろな世界一をご紹介します。

世界一美しい川

「世界で一番美しい川」と名高いのが、コロンビアにあるキャノ・クリスタレス川。国立公園を流れる長さ100kmのこの川、普段はごく一般的な河川ですが、特定の時期になると非常に美しい「五色の川」に変貌を遂げます。

その理由は、水位が下がり水温が上がると咲き乱れる、赤・ピンク・黄色といったカラフルなコケや藻たち。

この美しい景観を見られるのは、南米では乾季から雨季へと変わる9～11月。そのなかでも2週間程度と、かなり貴重な光景です。

世界一透明な川

「世界一の透明度」と称される川は2つ。スイス南部を流れるヴェルツァスカ川と、ブラジルのプラタ川です。

どちらも場所により10m前後の水深がありますが、地上から川底が目視できるほど水が澄み切っています（上の写真はヴェルツァスカ川）。

もちろん水中からの見晴らしも抜群で、スキューバダイビングやシュノーケリングのスポットとしても有名です（上の写真はプラタ川）。

世界一汚い川

清らかな川がある一方で、インドネシアを流れるチタルム川は「世界で一番汚い川」と呼ばれています。上の写真の通り表面は家庭ゴミで埋め尽くされ、水質も工場排水や動物の糞でひどく汚れている状態。

生息していた魚は半分以上が死滅していますが、周囲の人々は生活用水としてチタルム川の水を利用し続けています。

見かねたインドネシア政府はチタルム川の浄化を宣言。2025年までに飲用できるまでに水質が改善される予定です。

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