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歴代最強の台風被害ランキング!強さ・大きさ・死者・規模など過去の台風の記録

歴代最強の台風被害ランキング!強さ・大きさ・死者・規模など過去の台風の記録

日本は台風による暴風雨や大雨の災害によって、毎年大きな被害を受けています。みんなのランキングでは、「日本国内での史上最大級台風ランキング」や「最大瞬間風速ランキング」、「日本に大きな被害を与えた台風の一覧」などの過去に発生した台風の情報のほか、台風が起きたときの事前準備といった対策をまとめています。

公開日: 2024/08/30

【史上最強クラス】台風10号が日本列島を横断

2024年8月30日午前9時現在、"史上最強クラス"とも呼ばれる台風10号が大分県国東市付近を進んでいます。中心気圧994hPa、最大風速23m、最大瞬間風速35m。強風域は中心から半径390km以内と推測され、非常に強い勢力を保ったまま北東にゆっくりと進路をとっていることから、雨が長時間降り続く可能性があります。

台風はこの後、9月2日3時までに熱帯低気圧となって近畿地方に達すると見られています。今回の台風10号は、本記事で紹介する歴代の大型台風ほどの勢力は無いといえるものの、非常に強い風、土砂災害、河川の氾濫などに引き続き警戒が必要です。

2024年は8~10月の台風発生数が多くなる!?

日本気象協会は、独自の予報モデルで解析した2024年の台風見通しを発表しました。2024年の台風発生数は、7月から8月は平年並みか少なく、9月から10月は平年並みと予想されています。本土接近数については、7月までは平年並みか少ない予想ですが、8月から10月は平年並みか平年より多いと予測されています。

この予想の背景には、エルニーニョ現象の終息があります。夏にかけては、インド洋の海面水温が高くなる一方、台風発生域である西部太平洋熱帯域では積乱雲が発生しにくくなると予想されています。秋にかけては、ラニーニャ現象への推移が予測され、西部太平洋熱帯域の海面水温上昇により台風発生が増加する可能性があります。

最新の気象情報に注意し、台風への備えを怠らないようにしましょう。

死傷者や床下浸水などの被害をもたらす、自然災害「台風」

台風とは、「熱帯低気圧」(熱帯の海上で生じる低気圧)のなかで、低気圧域内の最大風速(10分間平均)が17m/s(34ノット・風力8)以上のものを指します。熱帯低気圧のなかでも、北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在するものを対象とします。

自然災害のため被害規模はさまざまで、建物の倒壊や、床上浸水・床下浸水など住居への被害も予想されます。規模が大きい台風では死者や死傷者が出る場合もあるため、被害を未然に防ぐための対策や、情報収集が必須です。

台風の大きさ・強さ・一生など

台風が発生して勢力を弱めるまでに、4つの段階があります。上記の台風の条件を満たすまでの「発生期」、徐々に中心気圧が低下して風速も増す「発達期」、中心気圧が最も下がり風速も最大となる「最盛期」、勢いが弱まり熱帯低気圧や温帯低気圧に変わる「衰弱期」です。北上を続けた台風は、日本に上陸すると海面水温が低いことから勢力を弱めます。

また、台風には勢力を示す階級わけがあり、最大風速で「強さ」を強風域の広さで「大きさ」が決まります。強さは「強い」「非常に強い」「猛烈な」の3段階、大きさは「大型(大きい)」と「超大型(非常に大きい)」の2種類。強さと大きさの階級を組み合わせて「大型で強い台風」などと呼ぶのです。

台風に伴う風・大雨・高波の特性や影響

台風がもたらす「」は、反時計回りに吹いています。そのため、「台風が発生させた風」と「台風を移動させる風」の両方が同じ方向を向く右側は「危険半円」と呼ばれ、左側よりも風が強くなります。2019年9月に生じた台風19号では、「危険半円」に巻き込まれた千葉県が大きな被害を受けました。

そして、風とともに長時間にわたって大量に降る「」。雲のない部分であるいわゆる「台風の眼」の外側にある「積乱雲」が激しい雨を降らし、さらにその外側200~600kmの場所にある帯状の降雨帯によって断続的に降雨をもたらします。

また、台風で生じる暴風は「高波」を発生させます。風がより強く長時間吹くほど水面には波が立ちやすくなり、うねりとなって周囲へと広がるのです。波のうねりは海底が浅くなるほど強くなっていき、波が次々に岸に打ち寄せるので大変危険。台風が遠くにある段階から、海岸には近づかないようにしましょう。

【記録的な大雨・暴風】日本史上最強の台風ランキング

順位 台風の名称 上陸時中心気圧 上陸日 上陸場所
1位 昭和36年台風第18号 925hPa 1961年9月16日 高知県
2位 昭和34年台風第15号 929hPa 1959年9月26日 和歌山県
3位 平成5年台風13号 930hPa 1993年9月3日 鹿児島県
4位 昭和26年台風第15号 935hPa 1951年10月14日 鹿児島県
同5位 平成3年台風19号 940hPa 1991年9月27日 長崎県
同5位 昭和46年台風23号 940hPa 1971年8月29日 鹿児島県
同5位 昭和40年台風23号 940hPa 1965年9月10日 高知県
同5位 昭和39年台風20号 940hPa 1964年9月24日 鹿児島県
同5位 昭和30年台風22号 940hPa 1955年9月29日 鹿児島県
同5位 昭和29年台風5号 940hPa 1954年8月18日 鹿児島県

気象庁が発表している、1951年〜2019年第12号までの日本列島に上陸した台風情報から、中心気圧の低さをもとに算出した「日本史上最強の台風ランキング」。1位は、1961年に高知県に上陸して大きな被害をもたらした昭和36年台風第18号、通称「第2室戸台風」です。

通常の状態を表す「1気圧」は約1,013hPaで、それより低いと低気圧、高いと高気圧になります。低気圧は海水を吸い上げて雨雲をつくり、空気を吸い込んで風を吹かせます。最も上陸時の中心気圧が低かった925hPaは、900m標高が上がるほどの気圧の低下を表しています。台風による高潮は、低気圧で海水を吸い上げる「吸い上げ効果」と暴風で海水を押す「吹き寄せ効果」があり、ふだんの大波とは異なる大きな被害をもたらします。

【死傷者や倒壊数にも影響】最大瞬間風速ランキング

順位 台風の名称 最大瞬間風速 地点
1位 昭和41年台風第24・26号 91m/s 富士山(静岡県)
2位 昭和41年台風第18号 85.3m/s 宮古島 (沖縄県)
3位 昭和36年台風第18号 84.5m/s 室戸岬 (高知県)
4位 平成27年台風第21号 81.1m/s 与那国島 (沖縄県)
5位 昭和45年台風第9号 78.9m/s 名瀬 (鹿児島県)
6位 昭和31年台風第12号 73.6m/s 那覇 (沖縄県)
7位 昭和39年台風第20号 72.3m/s 宇和島 (愛媛県)
8位 平成27年台風第15号 71m/s 石垣島 (沖縄県)
9位 平成18年台風第13号 69.9m/s 西表島 (沖縄県)
10位 昭和45年台風第10号 69m/s 剣山 (徳島県)

台風による「風」の被害は、死傷者や倒壊数にも影響するため、その動きを把握しておくことが大切です。60m/秒の風を時速になおすと、100km/時を超えます。自動車や列車並みの速さということになるのです。

瞬間的な風速ではありますが、これほどの勢いの風が吹けば、木造家屋などはひとたまりもありません。暴風が予想されるときは、命を守ることを第一に考え、頑丈な建物に避難するなど安全の確保に努めましょう。

【暴風・豪雨のため徒歩危険】最大風速ランキング

順位 台風の名称 最大風速 地点
1位 昭和40年台風第23号 69.8m/s 室戸岬 (高知県)
2位 昭和41年台風第18号
(第2宮古島台風)
60.8m/s 宮古島 (沖縄県)
3位 昭和17年不明 60m/s 雲仙岳 (長崎県)
4位 昭和36年台風第18号
(第2室戸台風)
56.7m/s 伊吹山 (滋賀県)
5位 平成27年台風第21号 54.6m/s 与那国島 (沖縄県)
6位 昭和52年台風第5号 53m/s 石垣島 (沖縄県)
7位 昭和39年台風第20号 50.2m/s 屋久島 (鹿児島県)
8位 昭和24年台風第2号
(デラ台風)
49.5m/s 那覇 (沖縄県)
9位 平成15年台風第14号 49m/s 下地島(沖縄県)
10位 平成22年台風第11号 48.9m/s 志多阿原(沖縄県)

風速は、10分間の平均の風速を表します。そのため、実際には風速の2倍ほどの強さの風が吹くこともあります。

台風の基準となる風速17.2m/s以上で風に向かっては歩けなくなるといわれていることから、これらの風がいかに危険かが想像できるでしょう。身の安全を守るためにも、台風などで暴風が吹き荒れるときは、安全な場所に避難するのが大切です。

台風による被害の大きさランキング!過去最悪の台風は?

1位は1959年に紀伊半島先端に上陸した「伊勢湾台風」で、負傷者数は30,000人を超えていました。

台風は大きさや強さなど規模によって、建物の倒壊数や床上浸水・床下浸水などの被害が推移します。しかしながら死者、死傷者の犠牲者は、1959年の伊勢湾台風以来劇的に減っています。相次ぐ被害をうけて防災の意識が高まるとともに、ダムや堤防などの整備が進んだおかげです。

しかし、今なお台風による人命や家屋の被害は出続けています。あなたも台風で被災する可能性があるのです。

ハザードマップなどを活用して起こりうる被害を想定し、水や食料などの防災グッズをすぐに持ち出せるところに用意しておくことが大切です。また、災害時の連絡手段や集合場所などを、家族や近所の人たちと相談しておくのも、混乱を避ける上で必要となるでしょう。

【死傷者・行方不明者・全壊・ 床下浸水など】日本に大きな被害を与えた台風一覧

台風名 死者・行方不明者(人) 負傷者(人) 住家損壊・流失(棟) 浸水(棟)
室戸台風(昭和9年) 3,036 14,994 92,740 401,157
枕崎台風(昭和20年) 3,756 2,452 89,839 273,888
カスリーン台風(昭和22年) 1,930 1,547 9,298 384,743
洞爺丸台風(昭和29年台風第15号) 1,761 1,601 207,542 103,533
狩野川台風(昭和33年台風第22号) 1,269 1,138 16,743 521,715
伊勢湾台風(昭和34年台風第15号) 5,098 38,921 833,965 363,611
平成2年台風第19号 40 131 16,541 18,183
平成3年台風第19号 62 1,499 170,447 22,965
平成5年台風第13号 48 396 1,784 3,770
平成16年台風第18号 46 1,399 64,993 21,086
平成16年台風第23号 98 721 21,350 54,347
平成23年台風第12号 98 113 4,008 22,094
平成25年台風第26号 43 130 1,094 6,142

台風時の対策・やっておくべきこと・必要なものなど

台風による暴風雨などの災害により、屋外・屋内へ大きな被害がもたらされます。台風が接近する前に対策をおこない、台風中は外出を控えたり、用水路や防波堤などに近づかないなど注意しましょう。

強風時は自動車やバイクの横転も起こるため、運転にも注意が必要です。テレビやラジオで台風情報を確認し、被害を未然に防ぎましょう。

ポータブル充電器など必須!家の中での備え

台風時は屋外に出ることが危険なため、自宅に非常用品や救急薬品、非常食品など、常に災害被害の備えをしておきましょう。

風や大雨による停電被害なども予想されるため、懐中電灯やスマートフォンのポータブル充電器、携帯ボンベ式コンロの確保も重要です。

台風が来る前に準備!家の外での備え

屋外での対策は、台風が来る前におこないます。雨や大雨が降る前に準備をし、台風が始まった際は安全な場所に避難します。

自然災害における被害は予想がしにくいため、「自分の命を最優先」し、台風が近づいたら外出を控えたり、用水路に近づかないなど、防災意識を高めることが大切です。

学校や職場では、避難場所の確保を

学校や職場では、公民館などの適切な避難場所が案内されてるため、台風が接近する前に、避難経路や指定避難場所を確認しておきましょう。また、外出時に災害に見舞われた際、家族との待ち合わせ場所や、連絡手段を決めておくことも肝心です。

持ち物はチョコレートやコンタクトレンズなど最小限の備えにし、移動しやすい軽装・両手が使える装いにしておきます。

気象庁による「非常持ち出し品チェックリスト」

気象庁が発表している災害時のガイドライン「台風や集中豪雨から身を守るために」では、非常持ち出し品の一例として以下の備蓄品を挙げています。

●飲料水、乾パンやクラッカーなど、レトルト食品、缶詰、粉ミルク、哺乳ビンなど ●救急医薬品、常備薬、マスク、紙おむつ、生理用品 ●現金(小銭も)、預金通帳など、印鑑、健康保険証など、身分証明書 ●下着、タオル、寝袋、雨具、軍手、靴 ●ナイフ、缶切、鍋や水筒、懐中電灯、ラジオ、電池、ロープ、マッチやライター、使い捨てのカイロ、ティッシュなど、筆記用具、ごみ袋 ●防災頭巾やヘルメット、予備の眼鏡など、地図 ●リュックサック

台風はその大きさや強さなど規模によって、建物の倒壊や公共機関への影響、床上浸水・床下浸水など、大きな被害が予想されます。また、最悪の場合死者や死傷者が出る台風もあり、個々へのさらなる注意が求められます。

事前の準備はもちろんのこと、テレビやラジオ等での情報収集が必須です。各々が台風の驚異を知り、それぞれ対策をおこないましょう。

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