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別マといえば私にとってはくらもちふさこ先生です。そこで今回は独断と偏見に満ちた「くらもちふさこ先生の別マ掲載作品ランキング」をご紹介します! 今読んでもおしゃれで、かわいくて、グッとくる珠玉の作品たちを、どうか若い人たちにも読んでほしいと願います。
ランキング結果
2位海の天辺
くらもちふさこ的少女マンガの最終形
この後にも連作集『チープスリル』や中編『おばけたんご』などはありますが、本格的な長編ストーリーマンガとなると、この作品が別マで連載していた(現時点で)最後の作品となります。これぞ少女マンガ!という王道の先生との恋愛ものですが、河野先生は大学を卒業したてという設定なので、20代前半の若造なんですよね…。若いころは「やはり大人はかっこいい」と感心していましたが、今となると「こんな新卒いねえだろ…」と思ってしまいます(笑)。それはさておき恋愛期特有の感情のアップダウンがみずみずしく描かれていて、いつまでもドキドキさせられる少女マンガの大傑作。好きな台詞は「自信過剰ーーっ」です。
80年代東京のおしゃれが詰まった少女マンガ
くらもち先生は登場人物の服装を描くときに雑誌「オリーブ」や「セブンティーン」を参考にしていたそうなのですが、抜群の画力とも相まって、そこには当時の東京の「おしゃれ」が真空パックされているように思います。それを特に強く感じるのがこの作品。洒脱な台詞も読んでいて心地よく、これも未だによく読み返す作品です。好きな台詞は「待ってたんだこーゆーの」。そしてそういうおしゃれなマンガを描く人だったので、ド田舎を舞台にした『天然コケッコー』を描き始めたときには大変に驚いたのですよね。そしてそれがまた大傑作という…。こちらもぜひ。
「麻子はシチューが得意です」は少女マンガ史上に残る名台詞
くらもち作品のフェイバリットといえば多くの人がこの作品を挙げると思われます。魅力的なキャラクターたち、今にも音楽が聞こえて来そうな見事な描写、そしてスピード感と起伏に溢れたスリリングな物語。こんな濃密なお話が文庫本にしてたったの3巻でまとまっているのだから、なんとも贅沢です。「麻子はシチューが得意です」は少女マンガ史上に残る名台詞中の名台詞!