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2位彼女たちの時代
深津絵里のモノローグが突き刺さる。
1999年に放送された、26歳の女性3人の自分探し的な物語。
脚本は『ちゅらさん』や『ひよっこ』などで知られる岡田惠和で、彼が影響を受けた『思い出づくり』等の山田太一作品のエッセンスが強く出た群像劇となっています。
劇中にはバブル崩壊以降の世相を反映した辛い場面がいくつもあるのですが、それ以上に涙腺を刺激されるのが、主人公の深美を演じる深津絵里のモノローグ。
か細い声で語られる若干後ろ向きのことばの一つ一つがグサリグサリと刺さります。普通の女性が抱える漠然とした不安を表現させると当時の深津絵里の独壇場で、その心情にシンクロして、とても切なくなったことを今でも覚えています。
3位透明なゆりかご(ドラマ)
引用元: Amazon
言葉にならない切迫した感情が湧き上がる。
医療ドラマ、特に産婦人科舞台にした作品には、出産の場面があるため、無条件に泣いてしまうという人も多いかもしれません。
本作も産婦人科を舞台にしたドラマです。ですが、本作は出産と同時に堕胎を選択する女性の辛い現実も丁寧に描いているため、単純な感動を超えた言葉にならない切迫した感情が見ていると湧き上がってきます。
映像は終始綺麗で優しい物語に見えるのですが、安達奈緒子が手がける脚本は終始容赦がなく、彼女のもつ生真面目さが良い方向に作用しています。
主演の清原果耶の抑制された演技も作品世界にプラスに働いており、全てがうまくはまっていました。2021年の朝ドラ『おかえりモネ』では、安達と清原が再びタッグを組むので、今から楽しみです。
失恋している時に見て号泣しました。
小林聡美が演じる実家暮らしの34歳未婚の信用金庫に務めるOLが、同僚が3億円を横領して失踪したことにショックを受けて、自分を見つめ直すためにまかない付きの下宿・ハピネス三茶で一人暮らしを始めるという話。
脚本が『野ブタ。をプロデュース』などで知られる木皿泉で、セリフがとにかく素晴らしい。大切な人を亡くした喪失感や生きることの不安をどうやってやり過ごすかということを、食事も含めた日常を丁寧に過ごすことで乗り越えようとする姿が描かれる。
放送当時、辛い失恋をしたのだが、劇中に登場する(ある女性に失恋した)青年のエピソードを見て号泣した。後にも先にもドラマを見て、あそこまで泣いたのは初めてでした。
エッセイもそうだが、木皿泉の台詞は、心の琴線に触れるものがある。