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小新井 涼さんの「海外アニメランキング」

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更新日: 2020/10/27
小新井 涼

アニメウォッチャー

小新井 涼

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まえがき

2020年現在、動画配信サービスの普及等によって海外の魅力的なアニメ作品に触れる手段や機会は格段に増えてきました。
とはいえ、日本国内だけでも視聴しきれないほどのタイトルが溢れているのに、海外の作品にまで食指を伸ばすのはなかなか難しいと思います。

そんな『興味はあるけど何をみよう…』と悩んでいる方に向けて、独断と偏見により、ちょっと試しにみていただきたい海外発のオススメ作品を3本選出いたしました。

まだまだ推したい作品が山ほどあるのですが、このあたりで好きな作品がみつかった方は海外アニメ好きのポテンシャルをお持ちだと思うので、続きはぜひご自身で深掘りしていただければと思います。

ランキング結果

1羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ / THE LEGEND OF HEI)

羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ / THE LEGEND OF HEI)

引用元: Amazon

あらすじ・スト-リー妖精はただの伝説ものだと思われるが、本当はこの世界に実在するものだ。妖精はすべてが怖くて悪いものではない。人間の格好をして人間社会に溶け込むものもいれば、山の奥に隠して暮らすものもいる。猫の妖精羅小黒(ロシャオヘイ)は、森で楽しい日々を過ごしていたが、人類の開拓により、森を追われ、あちこちを放浪し、暮らせる場所を探す旅に立った。旅の途中で妖精と人間の仲間たちと出会う。そこで出会ったのは、同類のフーシー(風息)と人類のムゲン(無限)。小黒(シャオヘイ)は二人と一緒に、信頼・理解・責任を学んでいき、ムゲン(無限)と深い師弟関係を築いた。果たして小黒(シャオヘイ)は、安心して暮らせる所を見つけられるのだろうか?(公式サイトより引用)
制作年2019年
上映時間101分
監督MTJJ木頭
メインキャスト花澤香菜(シャオヘイ)、宮野真守ムゲン)、櫻井孝宏(フーシー)、松岡禎丞(ロジュ)、斉藤壮馬(シューファイ)ほか
主題歌・挿入歌Unity / LMYK
制作会社北京寒木春華動画技術
公式サイトhttps://heicat-movie.com/

固定観念を取っ払ってとにかく一度みてほしい

中国で作られた長編アニメ映画の本作は、昨年9月の”日本国内1館での10日間限定上映”から大いに話題となり、そこから全国のミニシアターを中心に約1年という異例のロングランを達成した作品です。
雄大な自然と開かれた都会という現代中国の対照的な美しさを目一杯に描きながら、開発で住処を追われた妖精と人類との戦いや歩み寄りを描いた壮大な物語となっています。

さらに本作は、それだけ深い物語を描くと同時に、洗練されたデザインの魅力的なキャラクター達、そんな彼らがぶつかり合いながらも絆を深めていくロードムービー的描写、そして要所要所で挟まれる迫力満点でみていて超気持ち良いアクション等、ドエンタメな要素もたっぷりと詰まっているのが何よりすごいところ。

”中国のアニメ映画”と聞くと、馴染みの無さからどこかお堅いアート映画なのかなと少しハードルも高く感じてしまうかもしれませんが、そうして鑑賞を避けてしまうのはあまりにも勿体ない…!
本作はそんな、日本のアニメ好きなら目一杯楽しめ、物語にもしっかり入り込み、しばらくするともう一度みたくなるくらい癖になってしまう作品なのです。
2020年11月7日より日本語吹替版が公開される本作、まだみたことが無い人はぜひチェックしてみてください。

2 バディ・サンダーストラック

 バディ・サンダーストラック

公式動画: Youtube

話数全12話(シーズン1)
制作会社-
原作・制作ライアン・ウィーズブロック
メインキャストブライアン・アトキンソン、デビ・デリーベリー、ニック・シャクール、テッド・ライミ、フィリップ・モーリス・ヘイズほか
公式サイトhttps://www.netflix.com/jp/title/80081170

”ぬるぬる動かない”動きの面白さ

イカした犬のトラックレーサーであるバディ・サンダーストラックが、ご機嫌で陽気な毎日をはちゃめちゃに繰り広げる、アメリカで製作されたNetflixオリジナルの痛快なコメディアニメ。

本作の魅力は何といっても、どこかとぼけた感じの愛嬌ある人形たちが活き活きしてみえる「ストップモーションアニメ(1コマごとに実写の人形などを少しずつ動かして撮影し、動いているようにみせるアニメーションのこと)」での表現です。

キャラの表情や動きの緩急、絶妙な間やカメラワークは、手描きや3DCGアニメーションの中でも高く評価されることの多い“ぬるぬる動く”といった表現には程遠いものの、逆にそれらには出せない独特の“おもしろさ”を画面に生み出し、みているだけで世界観に惹きこまれ、夢中になってしまいます。

日本語吹き替え版は、小西克幸氏や櫻井トオル氏、内田真礼氏や木村昂氏といった豪華キャスト陣が揃っており、声優がお好きな人ならそこからも入り込みやすい作品です。

本編とは別に、同じくNetflixで配信されている、視聴者の選択肢によって結末が変わる昔のゲームブックのような“インタラクティブ作品”「バディ・サンダーストラック: やるかも候補!」も、時間を忘れて楽しめる傑作。どちらも同じくらいおすすめです。

3おかしなガムボール

おかしなガムボール

公式動画: Youtube

話数全120話(シーズン6)
制作会社STUDIO SOI
監督マイク・グレイブス
メインキャスト竹内順子(ガムボール・ワタソン)、小林由美子(ダーウィン・ワタソン)、日向ゆきこ(アナイス・ワタソン)、山根舞(ニコル・ワタソン)、武藤与志則(リチャード・ワタソン)ほか
公式サイトhttps://www.cartoonnetwork.jp/cn_programs/microsite/00438
放送時期2011年

キッズアニメの皮を被った哲学

猫の少年ガムボールと彼の元ペットである金魚のダーウィンが、個性的な家族や学校、街の人々と繰り広げるおかしな日常を描いたイギリス発のコメディ作品。ポップなキャラクターや、実写とCGとアニメーションが組み合わさった不思議な映像は前述のストップモーションアニメともまた違い、新鮮な視聴体験をもたらしてくれます。

また斬新なのはその見た目だけでなく、可愛いやグロテスク、ギャグやホラー、家族愛やミュージカル、ファンタジーやSF、リアリズムといった様々な要素がシームレスにテンポよく描かれる混沌さ。“良い意味でクレイジー”と称される日本のアニメ作品がどれだけマイルドなのかを痛感し、またそのクレイジーさがとても理詰めなところには末恐ろしさも感じてしまいます。

加えて、子供向けに薄めることなく描かれた皮肉やブラックジョーク、様々な家庭環境や格差、大人社会や子供社会のリアルが、押し付けがましく主張するではなく自然と練りこまれているのも特徴です。まるで“キッズファミリー向けアニメの皮を被った哲学”のような作品で、大人がみても十分に楽しめるどころか、子供以上に刺さることもあるかもしれません。

本作をはじめ、「アドベンチャー・タイム」や「スティーブン・ユニバース」など、カートゥーン ネットワーク作品は話数やシーズンを重ねる毎に描かれるテーマが深くなり、大人の方が沼にハマっていけるところがあると思います。本作が気に入ったら、そこから色々な作品にもぜひ手を出してみてください。

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