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花海咲季だから学マスは面白い
学マスが面白いのは間違いなく花海咲季のキャラクター性が魅力的だからだと思う。
入試トップにも関わらず、何より恐れているのは補欠合格の妹、花海佑芽。
誰よりもストイックである理由、勝ちにこだわる理由と読み進めていくと、どんどんと彼女の内面が描かれていき、最初とは違った印象になる素晴らしい演出。
彼女の内面は、あくまでも『内面』なので花海佑芽の目線で見た時に花海咲季は徹底してかっこいい姉である。
ここのギャップが彼女の魅力であり、学マスという作品が面白い理由でもある。
表から見ても、裏から見ても非常に魅力的なキャラクターとして作られているのである。
お互いがお互いのことを『ラスボス』と認識している、花海佑芽の対になる存在として最高のキャラクター性に仕上がっている。
また、十王星南との対比構造も大変興味深い。
二人は似ているようで違う、花海咲季が主人公である理由がここにあるのではないかと思う。
追ってくる存在として何より怖い
性能がピーキーかつ不器用すぎるがゆえに姉に負け続けている妹という王道主人公気質。
だが、数値で勝ってもなかなか姉には勝てないのが学マスの面白いところ。
学マスは本来ラスボスの姉を主人公に置いているところが王道であり邪道、かつ一番の作品の魅力であると思う。
同じ流れのストーリーを両面から見ることでまた違った印象を得られるのである。
これには、姉妹の対比構造と何より二人のキャラクターの魅力が無ければ成立しない。
花海佑芽というキャラクターは人によってはまっすぐすぎるおバカキャラとしか映らない可能性があるが、ここまで純粋でまっすぐであるからそれに応えようとする姉、花海咲季の苦悩もくっきりと浮彫りになる。
そして、花海咲季の目線で花海佑芽を見た時に、このまっすぐさはとても怖いものに映る。
追われる側から花海佑芽を見ると、怖いのである。
何より自分をリスペクトしている存在が、圧倒的に自分より速い速度でまっすぐ向かってくる恐怖。
ここが花海佑芽の何よりも魅力的な点であると感じる。
あのキャラクター性になったのも納得である。
花海佑芽は物語の起点として非常に重要であり、大変魅力的なキャラクターに仕上がっていると思う。
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一線を画すエピソードの美しさ
※ある程度のネタバレ抜きでこの魅力を伝える術を持たないので、ご注意いただきたい。
篠澤広のキャラクター性の魅力に関しては触れていただければすぐに分かるはず。
篠澤広は余りにも特殊過ぎる境遇と性格を備えた、学マス内で随一の難儀な存在である。
しかし、篠澤広とプロデューサーの関係性は余りにも美しく、そこには独特なカタルシスがあり、自分はそこが何ともたまらない篠澤広の魅力であると感じる。
アイドルとプロデューサーの関係性は各キャラクター達それぞれで異なることは勿論だが、篠澤広においては少し意味合いが異なる。
広Pは自分のプロデューサー人生を投げうって、周りからの期待と自らの夢を捨てて篠澤広にベットする。
まともにレッスンもこなせない篠澤広をプロデュースするには、そこまでしなくてはならない。
一蓮托生、死なば諸共の関係性。
それでも二人はお互いを選んでしまう。
趣味でアイドルを目指す篠澤広と『トップアイドルをプロデュースする』という夢を捨てて篠澤広との日々をとったプロデューサー。
特殊なアイドルと特殊なプロデューサーの特殊な関係。
そしてそんな特殊な篠澤広がアイドルになりたかった、ありきたりでありふれた『普通』な理由。
この二人でないと描かれることはなかったエピソードの美しさが、たまらなく好きです。