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セリフもわかりやすいので、この作品を観賞後はぜじ、モノクロの名作群も観てもらえたらと思います。
ランキング結果
昭和が生んだ時代劇スター、松方弘樹の超カッコ良い殺陣を目に焼き付けて!
1963年に片岡千恵蔵や里見浩太郎出演で、東映で作られた傑作時代劇である『十三人の刺客』。こちらの2010年版は、三池崇史監督が、役所広司、松方弘樹のベテラン俳優を筆頭に、山田孝之や伊勢谷友介など当時の若手実力派を一気に集めた豪華キャストでリメイクした時代劇エンタテインメントです。実は若き窪田正孝や斎藤工も出演しています。
時代劇には絶対的な悪役がいるのですが、この映画の悪役はすごかった! 当時人気絶頂のSMAP・稲垣吾郎が、「ゴロちゃん」のイメージを完全に覆す超極悪な男、将軍・家慶の弟で明石藩主・松平斉韶(なりつぐ)役を好演しているのです。敵役となるこの男が最悪でなければ、彼を殺すために集められた13人の活躍が爽快に思えないから!
300人を超える軍勢を相手に13人の刺客たちが立ち回る殺陣は最高の一言! 何よりも亡くなった松方弘樹が魅せる剣さばきは、令和時代では絶対に見ることができない殺陣に感動すら覚えます。時代劇を見慣れていない方でもかなり楽しめる作品なので、日本が誇るこの文化に触れる最初の一歩にしてもらえたらいいなと思います。
3位斬、
引用元: Amazon
制作年 | 2018年 |
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上映時間 | 80分 |
監督 | 塚本晋也 |
メインキャスト | 池松壮亮(都築杢之進)、蒼井優(ゆう)、中村達也(源田瀬左衛門)、前田隆成(市助)、塚本晋也(澤村次郎左衛門)ほか |
主題歌・挿入歌 | - |
公式サイト | http://zan-movie.com/ |
鬼才、塚本晋也監督が作り出した時代劇は大爆音で観てください!
『鉄男』『野火』の塚本晋也監督が、池松壮亮と蒼井優をキャストに描いた、初めて挑戦した時代劇です。舞台は江戸時代末期。江戸近郊の農村を舞台に、文武両道で才気溢れながらも、人を殺すことにためらいを感じている浪人の男が、塚本晋也監督が演じる剣豪と出会ったことで報復のループに巻き込まれていく姿を描きます。
塚本監督が作り出す時代劇ということだけで、どんな映画なんだろうかととても楽しみにしていたのですが、80分という短い映画体験はとにかく強烈! 『野火』でも見せた人間が人間を傷つけるということの恐ろしさと痛みが壮絶に描かれているのは、まさに塚本監督ならでは。戦争のとき、刀を持って襲いかかってくる日本兵にアメリカ兵が腰を抜かしたという気持ちがわかるほど、刀ってものすごく恐ろしい凶器であり、それを操る人間も狂気がないと振り下ろすこともできないのだということを実感しました。
監督が長年一緒に仕事をしてきたパートナーであり、完成直前に亡くなった石川忠さんが作り上げた音楽も総じて素晴らしく、家庭で鑑賞するときでもとてつもない大爆音で観て欲しい! と思っています。
時代劇のドラマや現場を描いた映画もおすすめ!
阿部一族
引用元: Amazon
映画としてではなく、2時間ドラマとして作られた作品ですが、素晴らしいので挙げさせてもらいました。
肥後の藩主・細川忠利が逝去した際、家臣の一人である阿部弥一右衛門は殉死を願い出たにもかかわらず、許されずに生き延びてしまいます。臆病者と周囲から責めら続けていた弥一右衛門は家族の前で切腹。身分を落とされてしまった弥一右衛門の長男・権兵衛も、父の一周忌に断髪したことを咎められ打ち首にされてしまいます。次男・弥五兵衛(佐藤浩市)ら兄弟は権兵衛の首を取り戻し、阿部の屋敷に立てこもるのです。
この作品、森鴎外の同名作を映画『仁義なき戦い』シリーズで知られる深作欣二監督が映像化。金曜エンタテインメントで放送される2時間ドラマとして作られた作品でした。でもさすが深作監督作品、ドラマという枠では収まりきらない素晴らしい時代劇になっています。
第1位に選んだ『壬生義士伝』にも出演している佐藤浩市に一目惚れして、小学生のうちに何度もファンレターを書くきっかけになった作品です。若き真田広之も出演していますが、JAC出身ならではといえる迫力の殺陣も必見。<義>を貫く武士たちのカッコよさに痺れます! DVD版は今でも鑑賞可能なので、レンタルビデオ屋さんなどでぜひ見つけて観ていただきたいです!
太秦ライムライト
引用元: Amazon
現代劇ではあるものの、日本映画界の時代劇を支えてきた京都・太秦を舞台に、斬られ役一筋の俳優人生を歩んできた男と新人女優との絆を描く感動作です。フィクションですが、主役を演じるのは映画『ラスト サムライ』にも出演した斬られ役の第一人者で「5万界斬られた男」との異名を持つ福本清三さん。
福本清三さんに初めてお会いしたのは東映の撮影所。当時連載を担当していた寺島進さんが出演する時代劇の撮影にお邪魔したとき、とても優しく太秦スタジオを案内してくださいました。50年以上のキャリアを誇る大ベテランの福本さんは、映画の中の主人公同様、東映剣会の一員としてひたすらに斬られ役として映画とドラマに打ち込んできました。彼の生き様をそのまま投影したようなこの作品は、私が大好きな作品です。日本映画の大切な文化である時代劇を守り続けてきた人たちの溢れるようなロマンと情熱を1人でも多くの人に感じてもらえたらと思います!
家族への愛と武士の義に涙! 本も映画も人生で一番泣きまくった時代劇!
浅田次郎原作の大傑作小説を映画化し、第27回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した作品。盛岡からやってきた新撰組に入隊した剣豪・吉村貫一郎。剣の腕は立つにもかかわらず、守銭奴で、いつもボロボロの着物を着ている吉村と、吉村への苛立ちを隠せない隊員の斎藤一。2人の間に芽生える不思議な縁を描いた感動作です。
自分たちの信じた正義を貫いて幕末に散った新撰組という題材もそうですが、なんといっても吉村役の中井貴一が家族への愛、武士としての忠義、を素晴らしい演技で体現しています。誰かに「感動して泣ける時代劇ない?」と聞かれたら絶対にこの作品の名前を挙げるほど、今までで一番ってくらいめっちゃくちゃ泣いて、感動した映画がこの作品。中井の南部弁は温かくて優しくて、吉村貫一郎が口癖のように話す「おもさげながんす」っていう言葉を映画を観た後もしばらく真似し続けていましたよ。映画を観たあとは、浅田次郎の原作もぜひ読んでください! 映画も大泣きでしたが、本がグジョグジョになるくらい泣きました