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そして再び日々は歩き始める
「エンジェルフライト」というドラマがあるのだが、それを思い出した。
人が死を受け入れるプロセスと死者が天へ帰るプロセスを音楽という形で表現してしまったとんでもない傑作。私が何もしてあげられないのに…という後悔はおそらく誰もが感じることだと思うが、きっと相手は与えてあげることで満たされていたのだと、この曲は教えてくれていた。昨年亡くなった祖父には感謝してもしきれない。
ピンドラチルドレンな私個人的には、MVの終盤に飛んで行った風船がりんごのように見え、尚グッときてしまった。
令和の「世界に一つだけの花」
平成という一筋縄では行かな過ぎた激動の時代を経て、改めて綴られた「世界に一つだけの花」が本作にあたると思う。
とにかく全体の印象として“個々の尊重”を強く感じる。あちらと違って万人向けという感じではない。明瞭な答えが提示されていない故に、それぞれがそれぞれにしかない「花」という作品を作り上げる、受け手を信頼した作りになっているところが創作物として非常に優れている。
心の底から人間を慈しみ、尊いと感じる彼の精神性や感性が色濃く反映された一曲だ。
ゲッコウガかよ
一体この人は何回、自分の壁を壊していくのだろうか。
ひたすらに、真っ直ぐに自分が表現したいものを表現する。単純なようで一番難しいことを簡単にやってみせる。アーティストの鑑のような彼を象徴する一作だ。
※コメントタイトルは「変幻自在かよ」って言いたがってます。
名刺ソング
本作は「藤井風とはこういったものを表現しているアーティストです」というものが詰まりに詰まっている、いわば名刺のような一作となっており、人に彼の楽曲をおすすめするならばまずこの曲を紹介するだろう。
「君色に染まっている、君の世界に連れてって」と言われているようなメッセージ性も高く評価したい。
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手放すよろこび
私は創作物において最も美しく、面白いのは「手放す」瞬間にあると思っている。
この行為は同時に時代を超え不変であり、人間誰しもが人生を歩む上で最大の課題として立ちふさがるものだとも考えている。本作はそれをスタイリッシュに、“風”のごとく自然に、柔らかく描いてみせている。お布団のように柔らかく、温かな歌声と詞は私の心を優しく包んでくれ、そして、抱えすぎた私に手放す喜びを教えてくれた。私はいきものがかりの「ありがとう」が大好きになってから15年ぶりに音楽に強く心を動かされた。音楽とはこんなにも心を豊かにするものだったのかと。こんなにも当たり前のことを、はっきりと思い出させてくれた。
まごうことなき傑作。