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よく観るとホラー映画
3DCGを初めて取り入れたことが語られる作品ですが、OPの部分しか印象には残ってないかな。出崎さんはゴルゴというキャラがよく解らなかったと語っていたそうで、感情移入先は狙われる側。退けたかと思ったら何度も舞い戻るゴルゴの姿は、どう見てもジェイソン的なそれ。脚本は『弟切草』『キカイダー』などで知られる長坂秀佳先生ですが、長坂臭はほとんどしなかったです。
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モアトリアムからの卒業
宮崎駿評は「死臭がする」だった本作ですが、放送された80年は連載終了をしてから7年後、メインの読者層が30歳前後時だった訳で、矢吹丈という存在を彼らのモアトリアムと捉えると死臭がするという言葉に繋がるんじゃないかなと。象徴的なのは最終戦の観戦に少年院時代の仲間たちが集まって「勤め先を本雇にになった」「町工場で働いてる」と現実の生活の話をしている中で、ジョーのことを「かつての突っ走って(ることのできてい)た頃の自分を思い出す」と語っていたシーン。つまり彼らにとっては同窓生(?)という以上にモアトリアム、地に足がつかなくてももがいていた時期の象徴なのでしょう。この傾向はマンモス西、ノリちゃん、ウルフ金串など同世代キャラにも顕著です。描写への目配せは丁重かつ熱心でジョーのように飛び込めずに厳しい現実に向き合う彼らの心情を演出越しに描いているのは出崎統と言う監督の真骨頂かと思います。