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Twitterでシェアまえがき
少しずつお兄さん・お姉さんになっていく5歳の子に、「自分と世界を肯定的にとらえられる絵本」を選びました。
5歳くらいになると、友だちとの関係が深まったり、小さい子の面倒を見てあげるようになったり、楽しいことや思い通りになることだけでなく、困ったこともがまんすることも出てきますね。そんな子どもの心に寄り添い、成長を助けてくれると思います。
絵本の中― 日常のすぐ近くにある、現実とは少し違った世界― での体験は、楽しくてドキドキして、新たな発見もあるはずです。
5歳くらいになると、友だちとの関係が深まったり、小さい子の面倒を見てあげるようになったり、楽しいことや思い通りになることだけでなく、困ったこともがまんすることも出てきますね。そんな子どもの心に寄り添い、成長を助けてくれると思います。
絵本の中― 日常のすぐ近くにある、現実とは少し違った世界― での体験は、楽しくてドキドキして、新たな発見もあるはずです。
ランキング結果
いじわるな気持ちがうつるって、知ってる?
友だちと遊ぶのが大好きだからこそ、衝突も増えてくるこの頃に読みたいのが、『いじわる』。
大事な雪だるまを守るため、たあぼうは、おひさまに向かっていきなり「あっち いけ」「いーっ」! もちろんおひさまは怒ります。その巻き添えになったのが…… と、気持ちの悪循環を描いた絵本です。
いじわるがテーマとは言え、『ねないこだれだ』でおなじみのせなけいこさんの切り絵は、あたたかくユーモアがあって、くもやきょうりゅうたちのスケールの大きいごたごたも、どことなくおかしみがあります。
「いじわるーい きもちって どんどん うつるんだよ」― そんなメッセージを、かしこまらずに笑いと共に伝えてくれる、そして子どもたちにも相手の気持ちを考えるきっかけを与えてくれる、大切にしたい絵本です。大人が読んでも、ドキッとしてしまうかもしれません。
誰もがあこがれる、身近なファンタジー
今日は、いつもと違う方法で幼稚園に行ってみませんか? 使うのは舟、「えんふね」です!
「幼稚園に舟で通う」というだけでワクワクしてしまいますが、それ以上の楽しさがつまっているのがおすすめの理由です。
青と緑の鮮やかさ。思わずじーっと見めてしまう、細かく描かれたやんちゃな園児たちやのどかな景色。ページをめくるたびに、上から下からとアングルが変わるので、風を切るようなスピード感もあります。
アクシデントで舟がクレーンで持ち上げられる場面は圧巻で、読み手である私たちも舟に乗って青い空に浮かんでいるかのよう。
絵本の表紙を開くだけで、別世界に飛んでいける― 読書の楽しさを教えてくれる絵本です。
あとがき
読み聞かせをやめたタイミングとしてよく聞くのが、ちょうど4・5歳、ひらがなが読めるようになったときです。でも、私は、もう少し続けることをおすすめしています。
なぜかというと、文字が読めても、文章の意味を理解したり、物語を味わったりするのはまだ難しいということの方が多いから。それに、子どもにとっては、大人が感動を共有してくれることや、一緒に過ごす時間は、とてもうれしいものなのです。
振り返ってみると、子どもと一緒に本を読む時期はごくわずか。「読んで!」と言う間はぜひ読んであげてくださいね。
なぜかというと、文字が読めても、文章の意味を理解したり、物語を味わったりするのはまだ難しいということの方が多いから。それに、子どもにとっては、大人が感動を共有してくれることや、一緒に過ごす時間は、とてもうれしいものなのです。
振り返ってみると、子どもと一緒に本を読む時期はごくわずか。「読んで!」と言う間はぜひ読んであげてくださいね。
愉快であたたかい、グリム童話のロングセラー
人間に見放されたろば・いぬ・ねこ・おんどりが、力を合わせて幸せをつかむ、おなじみのグリム童話の絵本です。
スイスの著名なデザイナーであるハンス・フィッシャーの絵は、大人が見ても美しくおしゃれ。流れるような線とカラフルな色遣いが印象的です。しかも、動物たちの表情はいきいきとしていて、そのたくましさが伝わってきます。
瀬田貞二の、のびのびとした楽しい訳も魅力的で、つらい境遇にありながらも、前を向き懸命に生きる姿に、笑いとあたたかさがこみ上げてきます。
元々この絵本は、フィッシャーから長女へのクリスマスの贈りものとして作られました。日本でも50年以上読み継がれ、今でも多くの子どもたちを虜にしています。プレゼントにもおすすめです。