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コロナVS国家
コロナ禍で不確かな情報に翻弄される日本を描いた『インフォデミック 巡査長 真行寺弘道』とリンクしている物語。巡査長の真行寺とは真逆の立場にいる吉良大介目線で進むストーリーなんだけど、同じコロナ禍における状況なのに考え方や視点が全く違っていて面白い。内容があまりにもタイムリーな話題なだけに、リアリティー満載で末恐ろしい。
安楽死
「安楽死」がテーマの警察ミステリー作品。「安楽死」に対する著者の考察を、日本社会の背景をベースに問題提起されている。人生を終わらせたいほどの苦しみから解放されたい人、それでも生きていてほしいと願う人、死ぬ権利と安楽死、深く考えさせられるテーマだった。身近な人がこの選択を迫られたら、自分ならどんな決断を下すんだろうか、、、、。苦しみはわかっていても生き続けてほしいと願うのも、その苦しみをはやく無くして楽にしてあげたいと思うのも、どちらも愛なんだよなぁ。
コロナ関連
2020年の緊急事態宣言が発令された時期に執筆された小説。この「巡査長真行寺弘道」シリーズは、独特の世界観があって他の警察小説とはちょっと違う。第1巻から全部読んでるけど、面白くてクセになるね。シリーズごとに、日本の社会に潜む闇だったり、インドのカースト制度のことだったり、マイノリティや経済をテーマに描かれているんだけど、この「インフォデミック」は、まさに今の時代を描いたコロナ関連の作品。ほぼ事実に沿った内容になっていて、外出の制限や自粛、オリンピックの延期やイベントの中止など、コロナ禍における社会問題を独特な世界観で警察小説に仕上げてきてるんだよなー。現実世界とリンクしてるようで、スリリングな感じがたまらない。