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意識の迷宮を味わう
この本を読むことは読み手の調子や体調すら求められてるような
読むのにすごいパワーをつかう本である。
エンデは「意識の迷宮」といっていて、鏡の中の鏡-迷宮とはいいタイトルでその通りである。
言葉で表すととても抽象的になってしまい難しいのだが合わせ鏡のさらに奥を覗くような感覚になる。
多人格を味わう
ペソアについて語ることは容易でない。
ペソアという詩人は一人ではなく、複数人いるからだ。
自分とはことなる人格とエクリチュールを持った数人の異名者たちを創造した詩人は、ペソアをおいて他にはいない。
ペソアの書く作品はそれぞれ実名と異名と呼びうる二つのカテゴリーに属する。
何も起こらないを味わう
何の出来事も起こらないという掟破りの小説で、
来るはずのない伝説のタタール人をひたすら待ち続ける青年を描く。
「自分の人生には何か素晴らしいことがきっと起こるはず」という期待は誰もが覚えのあることで、人生の一つの真理を覗き込んでいる気持ちになる。
主人公の人生の空虚さが凝縮された「そして20年が経った。」というあっけない一文の衝撃はすごい。
メタフィクションを味わう
”あなたはイタロ・カルヴィーノの新しい小説「冬の夜ひとりの旅人が」を読み始めようとしている。さあくつろいで。精神を集中して・・・”
から始まるメタフィクション小説の傑作と呼ばれている本書。
最初の章の半分はこの本を読む現実の作業の準備、「あなた」への案内である、特殊な技法を味わいたい方にオススメ。