北京原人 Who are you?に関するランキングと感想・評価

ウパー

平成の日本を代表する珍作。佐藤純彌、早坂昭といった戦後日本映画を代表するメンツをスタッフに揃えながらどうしてこうなった。

スピルバーグが『ネアンデルタール』という企画を準備しているときいた東映が先んじて「それならうちは北京原人だ！」とぶち上げた。当初は文化遺産とDNAをめぐるサスペンスとして企画されたがのちの東映社長となる岡田ジュニアこと岡田祐介が「北京原人は生きていた、とかいう方が面白い」といって変更させた。これが最初の迷走。
北京原人の頭蓋骨の化石からDNAを取り出し、宇宙空間にうちあげたスペースシャトル内の実験で北京原人を復活させます。なぜそんな回りくどいことをしないといけないのか・・・『幻の湖』以降、スペースシャトルが出てくる日本映画はロクなものがないといわれていたのを裏付けることに。
研究所は陸上大会に北京原人を出場させ、新記録を連発したら世間は驚くぞ、というが北京原人を復活させた方が驚くやろ！
北京原人はうちの持ち物だという中国政府が引田天功のマジックで連れ去られ、万里の長城へ。北京原人らは長城でウパーと叫ぶとシベリアの研究所で復活していたマンモスが脱走。北京原人とマンモスは仲良く山の中へ消えていくのでした。
半券屋で100円で前売り券が売られるほど壮絶に失敗した本作は長らく東映社内で「この映画のことを語ってはいけない」とされたとのこと。監督の佐藤は2005年の『男たちの大和/YAMATO』まで干された

映画マイスター

しばりやトーマスさん (男性・50代)

8位(61点)の評価

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