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ハンサムおじいさんさんの「芥川賞受賞作ランキング」

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更新日: 2021/02/02

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ランキング結果

これぞ芥川賞

リアルタイムで読みました。当時「ピアスをした現役京大生の受賞」と、マスコミでもかなり騒がれていた記憶があります。
初読の感想は「よくわからない」でした。非常に難解。ただ、異様な凄みと魅力がありました。幾度か再読し、書評などにも触れて、その凄さがわかりました。
その一つは比喩表現。比喩がとてつもないです。レビューサイトなどで酷評されているのを度々目にしますが、仕方がないとは思いつつ残念な気がします。これぞ芥川賞というべき作品。天才というのはいるものなのだなぁと実感した作品でした。

純愛を紡ぐ

村上春樹さんの『ノルウェイの森』についての論文を調べていた時、参考文献として紹介されていたため読みました。確かに似ている部分がある作品でした。主題自体は重いのですが、なぜか非常に爽やか。スタイリッシュな文体による効果は大きいのでしょうが、無垢さや純粋さがしみじみと伝わってきて、とにかく美しい作品でした。幻想的で美しい杳子に心を持っていかれる感覚がありました。
時代背景などわからない点も多々あるのですが、魅力的な純愛小説。この作品に影響を受けた後世の作品も多いのではないでしょうか。

新時代の女流作家

自分が知らないだけでたくさんいたと思いますが、新しい時代の女流作家さんだなぁという感想を覚えました。
女流作家といえば「瑞々しい感覚」と修辞のように語られた時代があったかと思います。本作にもそれに類する魅力はあるのですが、似てはいるものの一線を画す斬新さを感じました。
繊細で美しく、描写が巧みで感触を伴って映像が浮かび上がってくるような作品でした。

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