みんなのランキング

けいMITさんの「私小説ランキング」

0 0
更新日: 2021/11/24

けいMIT

ランキング結果

一番身近に感じられて、一番怖かった物語です

「四十一番目の少年」に収録されている短編です。
戦後、養護施設に入り、主人公(ほぼ著者)は母親や弟と離れて暮らしていました。弟はひと月千円でおばさんの家に下宿をしていたはずですが、母からの支払いが滞ったのか働かされているようです。小学校4年生の弟。彼を引き取るために主人公が奔走する。養護施設の暮らしも平穏からは程遠いけれど、弟をもっといいところに住ませてあげたい。
そういう思いがこめられた話です。
「四十一番目の少年」で小説仕立てに書き、「汚点」、「あくる朝のセミ」と続く施設での暮らし。
生計を建てるのに精いっぱいの母は子供の面倒を見る余裕がない。
児童小説ではない、切羽詰まった雰囲気がどの話にもあふれています。

このランキングに共感できましたか?

総合ランキングをみる