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笑える難病モノ
脚本家・宮藤官九郎(クドカン)の出世作となったオリジナル作品です。
木更津という地方都市で暮らす元野球部の若者たちを主人公にしたコメディテイストのドラマですが、主人公のぶっさん(岡田准一)は癌で余命僅かだと1話の最後にわかります。
そこからが本作のすごいところで、病気だけど、妙に元気でなかなか死なないぶっさんと、彼に気を遣うあまりに気まずくなる友達の姿をコメディとして描いていくのです。つまり本作は“笑える難病モノ”というありえないドラマなのです。
今ではマイルドヤンキーと呼ばれるような、20歳過ぎても地方でつるんでいる男の子たちの男子校的なノリをこんなに楽しく描いたことは画期的でした。
00年代を代表するテレビドラマです。
3位問題のあるレストラン
引用元: Amazon
放送年 | 2015年 |
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放送局 | フジテレビ |
脚本 | 坂元裕二 |
メインキャスト | 真木よう子(田中たま子)、東出昌大(門司誠人)、二階堂ふみ(新田結実)、高畑充希(川奈藍里)、菅田将暉(星野大智)、田山涼成(西脇太一)、吹越満(土田数雄)、杉本哲太(雨木太郎)ほか |
主題歌・挿入歌 | もんだいガール / きゃりーぱみゅぱみゅ |
公式サイト | https://www.fujitv.co.jp/b_hp/mondainoaru_restaurant/index.html |
#MeToo運動に先駆けて放送されたフェミニズムドラマ
古くは『東京ラブストーリー』、近年では『最高の離婚』や『カルテット』の脚本家として有名な坂元裕二ですが、彼の最高傑作はこの作品だと思います。
男社会で理不尽な差別にあっている女性たちが取り上げられ、彼女たちの心の叫びが長台詞で展開。主演の真木よう子はもちろんのこと、臼田あさ美、二階堂ふみ、松岡茉優、高畑充希といった実力派女優たちが勢揃いしており、彼女たちのポテンシャルが坂元裕二の脚本によって見事に引き出されています。
放送は2015年。#MeToo運動に先駆けて放送されたフェミニズムドラマです。
とんでもないところに連れて行かれるミステリードラマ
迷宮入りした事件(ケイゾク)を捜査する刑事・柴田淳が主人公の1話完結のミステリードラマです。
ミステリーとしては若干ゆるい作りで、ほとんどの話は始まってすぐに犯人がわかるのですが、最後の5分でとんでもないところに毎回連れて行かれる作品。ミステリーの形を使ってなんかおかしなことをやろうとしていた作品です。
チーフ演出は堤幸彦。『金田一少年の事件簿』で確立した乾いた映像が作家性に昇華された記念碑的作品で、これがなければ『池袋ウエストゲートパーク』も『TRICK』もなかったし、今では一大ジャンルとなったミステリードラマも違ったものになっていたと思います。
物語は後半に進むごとに混沌としていき、誰が敵で誰が味方かわからなくなっていくと同時に映像がどんどんカルト化していく。この混乱こそが、テレビドラマとしての『ケイゾク』の面白さであり、醍醐味でしょう。
『SPEC』の前日譚なので『SPEC』が好きで未視聴の方はぜひ見て欲しい作品です。