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Twitterでシェアまえがき
いますぐ見たい心地よい作品のほうを優先したのは、たぶんコロナ禍のせいもあると思います。でも、チョイスした3本が見るべき名作なのは、間違いありません。
ランキング結果
1位下妻物語
引用元: Amazon
あらすじ・スト-リー | ロリータファッションをこよなく愛す女子高生・龍ヶ崎桃子。田園風景が広がる茨城県下妻市に住み、ロリータ服を買う際は代官山まで足を運んでいた。ロリータ命であるがゆえに、服を買いたい一心で海外の高級ブランドの偽物を売るという商売に手を出すほど。ある日、そのパチモンを買いたいと地元のヤンキー娘・白百合イチゴが現れた。容姿から中身まで、まったく正反対の2人だったが、次第に友情が芽生え始め......。 |
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制作年 | 2004年 |
上映時間 | 102分 |
監督 | 中島哲也 |
メインキャスト | 深田恭子(竜ヶ崎桃子)、土屋アンナ(白百合イチゴ)、樹木希林(桃子の祖母)、宮迫博之(桃子の父)、篠原涼子(桃子の母)ほか |
主題歌・挿入歌 | Hey my friend / Tommy heavenly6 |
公式サイト | - |
2位万引き家族
胸に広がる切なさと優しさ
これも、また絆の物語です。基本的に、優しさや絆を描いた作品が好きなのです。東京の下町に暮らすその一家は、祖母の年金を頼りに誰も働かないで暮らしています。真っ当に働かないどころか、万引きなどの小悪事に子供まで駆り出すロクでなし一家。のはずなのですが、どこか憎めないし、とにかく温かい。
実はこの家族、血は繋がっていない、いわば疑似家族なのですが、実の家族以上に優しい絆で結ばれているという点が、ちょっと象徴的で胸にしみます。つまり、家族だから温かいのではなく、温かいから家族なのだというヒューマンな視点が素敵なのです。
社会の片隅に追いやられた人々への、是枝裕和監督の視線が限りなく優しい。その優しさがあふれ出て来るような、しかもリアルな映像がまた素晴らしいのです。
3位大誘拐 RAINBOW KIDS
痛快などんでん返し
スリリングな展開に、最後は笑えるアドヴェンチャー・コメディです。タイトル通り誘拐を扱ったドラマです。
チンピラ4人が、まともな人生をおくるための資金を作ろうと誘拐を企てます。ターゲットは山林王の老婆。
とりあえず誘拐には成功したものの、誘拐された側が自分の身代金を『100億円で』と値上げしたところから、いつもまにやら事件の主導権は82歳のおばあさんに握られていきます。
誰も傷つかず、しかも最後は老婆の壮大な企みが実現するという、なんとも痛快なドラマです。おばあさん役の北林谷栄がすごくいい味。軽快なコメディがうまい岡本喜八監督が、その力量を遺憾なく発揮した作品です。
4位七人の侍(映画)
やっぱり外せない黒澤作品
やっぱり、黒澤明監督作品は外せません。どれか1本と言われれば、これまた、やっぱり『七人の侍』になってしまいますね。
村を襲う盗賊から守ってもらうため、農民たちが浪人を雇うことになり…という物語は、もう言わずもがなでしょう。
7人のキャラクターの面白さ、ロケとオープン・セットを駆使したダイナミックな映像など、黒澤作品の醍醐味いっぱいの作品です。
セルジオ・レオーネ監督からスティーブン・スピルバーグ監督まで、この作品を下敷きに、あるいはオマージュを捧げた映画は多々。そういう意味でも見ておくべき作品だと言えそうです。
あとがき
「万引き家族」は、主筋になる子供たちの姿は切ないのですが、登場人物みんなの逞しさ、ラストの小さくとも優しい光が素敵なヒューマン・ドラマです。
4位は、一度は見ておくべき黒澤作品の1本を選びました。3本〈結局4本ですが)偉ぶって、本当に悩みますね。
キュートで爽快な友情物語
ロリータ・ファッション大好きなオトメ高校生と、バリバリのヤンキー少女。全く合いそうもないこの二人が、やがて堅い友情で結ばれていく、とても爽快なストーリーです。笑いながら見て、最後は優しく爽やかな気分になれるのが、いいのですよね。
さらには、見渡す限り田んぼのなか、場違いなひらひらファッションの少女と、やはり場違いなヤンキー少女。言ってみれば、どちらもハミだした二人が、自分のままに居場所を見つけていく青春物語でもヒューマン・ドラマでもあります。
価値観の異なる二人が、互いを認め合い絆を結んでいくバディものでもありますし、なによりキュートなガールズ・ムービーなのです。
この映画の深田恭子と土屋アンナは最高にかわいい。個人的には、中島哲也監督のファン。ちょっぴりオフビートな笑いのセンスが大好きなのですが、この映画は中島監督の出世作ともいえます。