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酒井 美絵子さんの「韓国映画ランキング」

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更新日: 2020/10/15
酒井 美絵子

韓流エンタメライター/韓国語翻訳

酒井 美絵子

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まえがき

90年代から韓国映画をみていますが、近年はジャンルも、内容も、規模も多様化してきています。韓国エンタメの才能が集まっていて、どの作品を観ても「おもしろくない」ものはひとつもありません。2位の『母なる証明」は、『パラサイト:半地下の家族』のポン・ジュノさんの作品です。彼の作品の中では、『殺人の追憶』もおすすめです。なんであんなに、強烈なインパクトのあるシーンが描けるんだ……。実話の未解決事件だからこそ、なおさら衝撃で、その後何年かは、韓国でバスや電車に乗ると「ここに犯人がいるかもしれない」と思ってビクビクしていた覚えが。それもこれも、ポン・ジュノさんの演出とハ・ジョンウさんの演技のせいです......。未見の方は、ぜひ。

ランキング結果

1神と共に 第一章:罪と罰

神と共に 第一章:罪と罰

引用元: Amazon

制作年2017年
上映時間140分
監督キム・ヨンファ
メインキャストハ・ジョンウ(カンニム)、チャ・テヒョン(キム・ジャホン)、チュ・ジフン(ヘウォンメク)、キム・ヒャンギ(ドクチュン)、マ・ドンソク(ソンジュ神)ほか
主題歌・挿入歌-
公式サイトhttp://kamitotomoni.com/chap1_top.php
動画配信サービスU-NEXT:なし
Amazon Prime Video:配信中
Netflix:なし
Hulu:配信中

ハリウッド映画を超える!?エンターテイメント映画

「あの世」をイマジネーション全開の壮大なスケールで映像化。
韓国はこの手のファンタジー・アクションが本当に上手いと思います。
7つの地獄を舞台にした今までにない物語設定と、
VFX技術を使った、ハリウッド映画にも匹敵する迫力のある圧倒的なビジュアルが見事で、エンターテイメント性抜群! 
年齢制限はなく、子供たちに観せる映画としてもおすすめです。
少し怖いシーンありますが「地獄は悪いことをしたら行くところ」と言葉で説明するより、この作品を観れば、「悪いことはするものではない」と自ら悟ってくれるはず。
エンターテイメントでありながら、さまざまな教訓を学ぶことができる作品です。

続編の『第二章:因と縁』とともに1位にします!

2母なる証明

母なる証明

引用元: Amazon

制作年2009年
上映時間129分
監督ポン・ジュノ
メインキャストキム・ヘジャ(母親)、ウォンビン(トジュン)、チン・グ(ジンテ)、ユン・ジェムン(ジェムン刑事)、チョン・ミソン(ミソン)ほか
主題歌・挿入歌-
公式サイト-
動画配信サービスU-NEXT:配信中
Amazon Prime Video:配信中
Netflix:なし
Hulu:なし

観たあとのザワザワ感がハンパない!

これまでポン・ジュノ監督は『格差社会」を数多くテーマとしてきました。今作では“知的障害者”が題材になっています。
母親が知的障害者である息子の無実を証明しようと奔走するという内容なのですが、その中で、何が真実で、何が“作られた真実”なのか、母親自体がわからなくなっていき、錯乱し、追い詰められていく姿が、じわじわと描かれます。「韓国のお母さん」とも呼ばれる国民的女優キム・ヘジャさんの演技力がただただ素晴らしい! 「母性愛からくる狂気」を静かに、だからこそ不気味に表現しています。
『パラサイト:半地下の家族』を筆頭に、ポン・ジュノ監督の作品はどれも名作揃いですが、中でもラストの“心のザワザワ感”(映画としては最高の褒め言葉として)がハンパない! ラストの、ウォンビン演じる息子が放つ一言とその表情に、サ~ッと血の気が引いていくこと間違いなしです。

3サニー 永遠の仲間たち

サニー 永遠の仲間たち

引用元: Amazon

制作年2011年
上映時間124分
監督カン・ヒョンチョル
メインキャストユ・ホジョン(イム・ナミ)、シム・ウンギョン(高校時代のナミ)、チン・ヒギョン(ハ・チュナ)、カン・ソラ(高校時代のチュナ)、コ・スヒ(キム・チャンミ)ほか
主題歌・挿入歌Girls Just Want To Have Fun / シンディ・ローパー
公式サイト-
動画配信サービスU-NEXT:配信中
Amazon Prime Video:配信中
Netflix:配信中
Hulu:配信中

「人生の主人公」だったときを思い出させてくれる

80年代に眩しい青春を送っていた仲良し女子7人組の当時の思い出と今を交互に描いていく作品。
若かりし頃のシーンでは、自分が『人生の主人公』だったときを思い出し、胸がキュンとなったり、チクりとしたり。一方、別々の道を歩む現実のシーンでは、様々な境遇や現実に、心が傷んだりもします。
その眩しさと曇り感が絶妙なバランスを保って物語が進んでいき、やがて晴れやかなエンディングとなっていく構成がなんとも気持ちいい作品です。
 執筆&演出したカン・ヒョンチョル監督は、デビュー作の『過速スキャンダル』も、『スウィング・キッズ』も、感動のエンディングへの向かって行き方がうまい監督という印象があります。46歳と若い監督さんなので、これからの作品も楽しみです。

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