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小新井 涼さんの「頭脳戦アニメランキング」

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更新日: 2020/12/07
小新井 涼

アニメウォッチャー

小新井 涼

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まえがき

頭脳戦や心理戦と聞くと、アクションやバトルシーンと比べて映像では地味になりそうな、アニメよりも漫画や小説向きなイメージを持たれている方もいるかもしれません。
しかしアニメでも、情報量の多さにも関わらず、ぐっと画面にも物語にも惹きこまれ、みているこちらまでじわじわと脳が熱くなってくるような頭脳戦・心理戦が魅力的な作品が沢山あります。
今回は比較的最近放送・配信された作品から3本を選出させていただきました。
まだチェックしたことがない方はぜひとも視聴してみてください。

ランキング結果

1GREAT PRETENDER

GREAT PRETENDER

公式動画: Youtube

制作会社WIT STUDIO
監督鏑木ひろ
メインキャスト小林千晃(枝村真人)、諏訪部順一ローラン・ティエリー)、藤原夏海(アビゲイル・ジョーンズ)、園崎未恵(ポーラ・ディキンス)ほか
公式サイトhttp://www.greatpretender.jp/
放送時期2020年

しっとりとした余韻も残る鮮やかな騙し合い

世界をまたにかけたコンフィデンスマン達による巧みなコンゲーム(信用詐欺)が繰り広げられる本作。マフィアや八百長エアレースのオーナー、一流の絵画鑑定士達を相手どった騙し騙されは、ちょっとしたテクニカルなものから最後の大どんでん返しまで、ドキドキとハラハラが満載で、みているこちらまで手に汗を握りながら興奮して見入ってしまいます。

また本作は、そうした心理戦や頭脳戦だけでなく、ラストに行きつくまでに描かれるコンフィデンスマン達のバックボーンに絡んだ人間ドラマもみどころのひとつ。単に相手からお金をだまし取るだけじゃなく、コンゲームの勝利がその裏側にある過去のトラウマや因縁、思い出の決着ともなる描写が、作戦成功の痛快さだけじゃなく、最後にしっとりとした余韻も残してくれる何とも味わい深い作品です。

ビビッドな画面やジャジーな音楽もお洒落で格好よく、魅力的なコンフィデンスマン達の世界をより立体的に楽しませてくれます。「コンフィデンスマンJP」の脚本家・古沢良太氏が初めてアニメの脚本を手掛けたことでも話題の本作、ぜひチェックしてみてください。

2虚構推理(アニメ)

虚構推理(アニメ)

公式動画: Youtube

制作会社ブレインズ・ベース
監督後藤圭二
メインキャスト鬼頭明里(岩永琴子)、宮野真守(桜川九郎)、福圓美里(弓原紗季)、上坂すみれ七瀬かりん)、浜田賢二(寺田刑事)ほか
公式サイトhttps://kyokousuiri.jp/
放送時期2020年

”物語を武器にしたバトルもの”のような頭脳・心理戦

怪異絡みの事件を解決していくというミステリーを主軸としながらも、タイトルに“虚構”とある通り、その解決方法が必ずしも真実とは限らないという、一風変わった作品。しかしそこが肝となって、これまでにない心理戦、頭脳戦が味わえます。
(※この先少しネタバレ有)

それが特に現れているのが、人々の想像力によって都市伝説から生み出された怪異と、その怪異を打ち消すための”そんな怪異は存在しないという物語”との、いわば虚構VS虚構の対決。そんな頭脳・心理戦が“ネットのまとめサイトの掲示板上”で繰り広げられる……と文字だけみると迫力が無さそうに感じてしまうかもしれませんが、形成が二転三転し、そのたびに次々と策を講じて解決へと人々の総意を導く展開は、アニメならではの映像や音声の演出もあって、裁判かなにかのような緊張感と迫力があり、固唾をのんで勝負の行方を見守ってしまいます。

事件解決後は思わずみているこちらまで甘いものが欲しくなってしまうほどの、まるで物語を武器としたバトルもののような、斬新な頭脳・心理戦は必見です。

3B: The Beginning

B: The Beginning

公式動画: Youtube

話数全12話
制作会社Production I.G
監督中澤一登、山川吉樹
メインキャスト平田広明(キース・風間・フリック)、梶裕貴(黒羽)、瀬戸麻沙美(星名リリィ)、東地宏樹(エリック・トガ)、稲葉実(ボリス・マイアー)ほか
公式サイトhttp://www.b-animation.jp/
放送時期2018年

可視化される思考の道筋が斬新!

王立警察特殊犯罪捜査課の天才捜査官が、とある連続殺人事件を追いながら、その裏側に隠された更に大きな事件の真相に迫っていくという物語。幾重にも重なった謎を、時に命の危険にさらされながら、時に追っていたはずの身が追われる身になりながらも紐解いていく姿は、まさに事件の奥の奥にいる“本当の黒幕”との頭脳戦で、ひとつひとつ明らかになっていく事件の全体像にドキドキしながら見入ってしまいます。

そんな本作の描かれ方で面白いのが、画面上に単語や図形が浮かび上がることで、本来は目に見えないはずの“登場人物達の推理の道筋”が映像として表現される点です。口では別の言葉を話しながら、同時に恐らく脳内で展開されているのであろう思考が可視化されるその描写は、まるで登場人物の頭の中を覗いているかのようで、みているこちらまでその頭脳戦に参加させられているかのような不思議な臨場感が味わえます。

そうした重厚なサスペンスだけでなく、一見ダークファンタジーかと見紛うようなド派手なアクションシーンもあったりと、なんとも見ごたえ抜群のこの作品。2021年春に配信予定のシーズン2に向けて、まだみたことが無い人はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

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