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Twitterでシェアまえがき
3歳は、人生で1番絵本の読み聞かせを楽しめると言われている「読み聞かせ黄金期」の入口です。簡単なストーリーなら少しずつ楽しめるようになっているので、絵本の選択肢がぐんと増えます。
今回は、その中でも「大人には人気がないけれど、子どもは大好きなロングセラー」を選びました。どちらかいうと目に付きづらく、わかりやすい甘さもありませんが、読めば読むほど大人も魅了される、力のある絵本です。
今回は、その中でも「大人には人気がないけれど、子どもは大好きなロングセラー」を選びました。どちらかいうと目に付きづらく、わかりやすい甘さもありませんが、読めば読むほど大人も魅了される、力のある絵本です。
ランキング結果
あっと驚く主人公のエネルギーあふれる昔話
こんび(垢)でできた主人公、渋い色合いの絵、読みづらい方言…… 『ちからたろう』は大人にはあまり好まれないように思います。でも、子どもたちは本当にこの絵本が大好きです。
垢というものをこの絵本で知り、汚いと本気で嫌がる子もいますが、大半の子はびっくりしたり笑ったり、好奇心が勝るという様子。読み進めるにつれ、ちからたろうがぐんぐん大きくなって悪者をやっつける、その大活躍の方に夢中になります。
方言は確かに難しいのですが、お子さんと読むときは「なんちゃって」で充分です。ゆっくり読むと雰囲気が出るので、試してみてくださいね。ことばのぬくもりと軽快さ、絵の勢いと迫力、そこからあふれてくる生命力やユーモア…… 『ちからたろう』の新しい顔が、きっと見えてくると思います。
親子でふんわりくっついてよみたい絵本
「もしも ぼくが うまに なったら、どれが ぼくか わかる?」そんなウィリアムの質問に、お母さんは答えます。「もちろんよ」。その答え通り、ウィリアムがどんな動物になっても、お母さんはすぐにウィリアムを見つけてしまいます。
お母さんから離れて自由に遊ぶようになっても、いつだって自分を見ていてほしい子どもたち。この絵本で描かれるくり返しは、一見シンプル過ぎるようですが、あたたかなやりとりを重ねることが、お母さんに甘えたい子どもの気持ちを満たしてくれます。そして、大人も、行き来する親子の愛情に、穏やかで安らいだ気持ちになります。
鮮やかな色とレトロなイラストがかわいらしく、他の動物たちとちょっと違う「ウィリアムらしさ」を目印にした探し絵も楽しむこともできますよ。
あとがき
子どものころ読んでもらった、思い出の絵本はありませんか?
たとえば『ぐりとぐら』や『わたしのワンピース』など、大人がなつかしいと思う絵本にも、3歳くらいから読めるものがたくさんあります。
親子で何代も読み継ぐ喜びを味わえるのも絵本ならでは。ご紹介した絵本以外にも、どうぞお好きな1冊を楽しんでくださいね!
たとえば『ぐりとぐら』や『わたしのワンピース』など、大人がなつかしいと思う絵本にも、3歳くらいから読めるものがたくさんあります。
親子で何代も読み継ぐ喜びを味わえるのも絵本ならでは。ご紹介した絵本以外にも、どうぞお好きな1冊を楽しんでくださいね!
子どもたちを夢中にする、すばらしきシンプル
知りたがりやの3歳頃にぴったりなのが、この好奇心いっぱいのこねこの絵本です。生まれて初めてかめを見たこねこが、かめにちょっかいを出してはいろいろなびっくりを味わうという、シンプルで、ちょっと笑えるお話です。
どのページにも地面を表す一本の線が引かれ、その両端にこねこを守ってくれる垣根と、かめの家である池が描かれます。色は白地に黒、池だけが緑で、スッキリとした美しさがあります。また、やさしく語りかけるような文章は、子どもたちの理解を助けてくれます。
大人には単純すぎるように感じられるかもしれませんが、子どもたちがスッとお話に入りこむことができるのは、余計なものがないからこそ。50年以上読み継がれている名作です。