＊＊＊＊さんの「最強動物ランキング」

そりゃ強いわな。

丸腰で至近距離スタートのタイマンだと情けないほど弱いのは事実。けどそんなのは生物としてどうでもいいのです。現実に置かれる環境下でどれだけ生き残り数を増やせるかがキモです。この前提の上で生物としての人間を見ていきましょうか。
・高い持久力
人間の身体能力は一見すると貧弱ですが、これはステータス振りの違いのようなものです。短距離走なら勝てる動物こそ限られますが、人間の身体能力における最大の武器は持久力。ただでさえ勝てる生物が限られる上に汗による体温調節も可能なため(寒冷地ではオオカミなどに譲りますが)暑い土地なら間違いなく長距離最速です。これを活かしてひたすら獲物を追い続けることで大抵の動物には追いつき、捕えることができます。現代でもサン族などがこのような狩りを行うことで知られています。
・投擲に適した身体
肩の関節が柔らかく、モノを投げる適性がとても高いです。腕力では遥かに劣るチンパンジーより遥かに射程で勝ります。その上知能が高くモノを投げる上で考慮すべきこと(距離、風向きなど…)を加味して正確に狙いを定められるため、実用的な遠距離攻撃が可能です。石を投げるだけでもそれなりに脅威ですし、後述する知恵によって鋭い石器や様々な飛び道具を作れるため致命傷を負わせることも容易いです。接近戦でこそ勝ち目がなくとも距離をとることで優位を取れますし、不意の一撃も遠距離なら遥かに成功率が上がるかと思います。
・手が器用
食料などを運ぶのに便利なのはもちろんのことですが、知能と合わさることで…
・繁殖能力
人間の赤ん坊は貧弱極まりないことで知られますが、未熟になるのと引き換えに高い繁殖のペースを実現しています。貧弱というと聞こえは悪いですが、彼らを保護できるだけの能力があるからこそ未熟に生まれるという捉え方もできるかと思います。
・高い知性
色々書きましたが最大の強みはこれです。具体的な強みを書きますと
→思考力、学習能力の高さ、創造性
自身や相手の能力を考慮した上で戦略立てが可能です。また器用さと併せて様々な武器や罠、生活の道具を開発することができます。勝ち目のない相手からは戦いになる前に逃げる、そのような相手のいる場所に踏み入らないと言った判断も本能に刻まれているかに関わらず素早く行えます。
→コミュニケーション能力
単体なら大型動物に勝つのは不可能かと思いますが、集団なら違います。槍の一本や二本では死なない大型動物も、何十と連続で攻撃すればひとたまりもありません。連携をとることで囲い込むように追い詰めたりと、戦い方の幅も大きく広がります。更に信仰により極端に大きな集団をまとめ上げることができるのも強みです(蟻なども大集団は可能だが、こちらとは本質的に異なる)。また高度な言語により知恵を共有し受け継ぐことができるため、様々な生物や状況への対処法、道具や建物の製法などなどを学ぶことができ、後の世代へと受け継ぐことができます。共有され受け継がれることで本来一個体一世代でほとんど途絶えるはずの知恵がどんどん集積されてゆき、その分だけ人間という種族も強力になっていきます。農業や畜産といった発明もこれありきでしょう。事実人間の他に食料を生産できる生物は数えるほどしかいませんし、育てられる物も効率も限られています。
→文字
ここまでの点だけでもマンモスら大型動物を行く先々で絶滅させ土俵違いの大型海棲哺乳類をも討ち取るほど強力な人間ですが、文字があることで情報伝達のスピードや精度が爆発的に高まり、人間の記憶容量を遥かに超える情報を保存することも可能にしました。これによって知恵はさらに多く広く共有・集積され、技術のレベルもどんどん高度になっていったのです。これが他の方も挙げているような銃や戦車、軍艦、航空機、果ては核兵器といったものに繋がってゆくのです。