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asap3さんの「芥川賞受賞作ランキング」

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更新日: 2021/02/13

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ランキング結果

権威ある文学賞の真逆を行く暴力と混沌の世界

花村萬月氏による1998年上半期の受賞作です。後の花村氏の作品と同様に暴力と性が題材に取られており、なおかつその描写は非常に苛烈で、この作品を受賞作として選んだ選考委員の方々は、やはり権威よりも作品の本質を見抜く力があったのだと関心させられます。
あらすじは、孤児で殺人者の青年が修道院に身を寄せながら、敬虔な修道女と関係を重ね、手当たりしだいに横暴を繰り返すというもので、どこかしら現代的に解釈し直されたマルキ・ド・サドの小説を思い起こさせる部分もあります。
受け付けない人には読み進むのが困難なほどの小説ですが、氏の描く殺伐とした世界観は独特の耽美的な中毒性があります。

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