1分でわかる「中島敦」
奔放だった中島敦
1909年生まれ、東京都出身の「中島敦」。中島は、麻雀が好きでよく麻雀荘に訪れていました。その際のちに妻となる、麻雀荘の店員橋本タカと恋仲になり、タカは妊娠。しかもそれは中島敦が大学に在学していた頃の話でした。また、その後籍を入れ夫婦になったにも関わらず、中島敦は妻であるタカ及び子供との同居を拒んだそうです。そのためタカは約一年半もの間、東京を転々としながら暮らすことに。しかし、二人を横浜の借家に迎えてからは、家族を大切にする変わりぶりを見せたといいます。
「中島敦」の代表作
1942年に主人公が虎になってしまう『山月記』や『文字禍』などを発表。『山月記』は、国語の教科書に載り、老若男女問わず知られた有名な作品になります。また同じ年には発表された『光と風と夢』は、芥川賞の候補に挙がるほど、高く評価された作品でした。ほかにも『かめれおん日記』と、日常における生に対する不安を描いた『狼疾記』、伯父の遺稿を纏めたと言われる私記『斗南先生』などを発表。そして1942年、33年の生涯に幕を閉じますが、後年遺作として『李陵』、『名人伝』、『弟子』が発表されます。その後『中島敦全集』が発表されたことで、今なお多くの人に作品が知られるようになりました。