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1位きらきらひかる(小説)
引用元: Amazon
『きらきらひかる』は、江國香織が1991年に発表した小説。また、それを原作とした1992年公開の日本映画。 アルコール依存症気味の妻と同性愛者の夫、そして夫の恋人とをめぐる3人の奇妙な三角関係を描く。題名は、詩人入沢康夫の「キラキラヒカル」という詩による(第1詩集『倖せ それとも不倖せ』に収録)。
それぞれの視点で描く物語
辻仁成さんが男性視点、江國香織さんが女性視点で物語を展開するという作りの本になっています。どちらかだけを読んでもきちんと完結しつつ、両方読むことでまた違った印象を受けます。日常的に人によって同じ状況でも思うことは違うというのは当然のことですが、読書で、一つの物語を通じてここまで感じることは珍しいのではないでしょうか。また、舞台となる海外(イタリア)の空気感も素敵です。
不思議な世界に流れる友情
ふとした瞬間にすきまにおちるように別世界に入ってしまう女性が、別世界の女の子と友情を結ぶ話です。別世界を訪れる度に年齢を重ね人生のステージが変わっている女性と、いつもかわらない「女の子」のかわらない友情に、時間が流れても壊れない大切な物が見える気がします。
タイトル通り「きらきらひかる」空気感
妻はアル中、夫はホモで同性の恋人がいる、という設定の小説です。が、それぞれがそれぞれを思いやっており、一つでも何かが変われば壊れてしまうような奇妙なバランスで成り立つ関係性が「きらきらひかって」見えてくる作品と感じました。