1分でわかる「髙村薫」
社会派ミステリーで人気を集める、髙村薫
1953年、大阪府出身の髙村薫。大学卒業後に外資系商社勤務を経て、1990年に金塊強奪計画を描いた作品『黄金を抱いて翔べ』で作家デビュー。クリスマス前夜に起きた一家殺害事件を描いた『冷血 上・下』(2012年)や、21世紀を生きる日本人の精神の奥底を浚う『空海』(2015年)、新しい高村文学の地平を切りひらく作品となった『土の記 上・下』(2016年)など、数々の作品を生み出しています。女性が執筆したとは思えないほどの高質的な作風は多くの人に認められ、新しい社会派ミステリー作家としての地位を確立し、彼女が手がけた作品の数々は多彩な賞を獲得しています。
髙村薫の代表的な作品
高村薫の代表作のなかには、賞を受賞した作品も数多く存在します。デビュー作となる『リヴィエラ』(1990年)で獲得した第3回日本推理サスペンス大賞をはじめ、『マークスの山』(1993年)では第109回直木賞を受賞しました。また『土の記』(2016年)では、第70回野間文芸賞、第44回大佛次郎賞、第59回毎日芸術賞の3つの賞を獲得しています。