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1位二隻の舟 / 中島みゆき
引用元: Amazon
中国で大人気の曲
中華料理屋に行くと、至るところで中国語バージョンのこの曲を聞く。もとはちあきなおみに提供した曲だが、アルバムお帰りなさいのみゆきバージョンが最高。純情な女が水商売ですれていく悲しみを自嘲している傑作。みゆき本人は実は酒も飲まず極めてストイックな私生活を送っていると聞くが、なぜ水商売の女の気持ちをこれだけ的確に表現できるのか不思議である。そこが天才たる由縁か。
艶っぽい歌
シネマバージョンでは子供の合唱が入った部分があるが、歌詞をよく聴くと人は獣、惜しむかのように求め合うというすごく大人向けの意味深なフレーズがある。人の命なんて一瞬の星の輝きみたいなものだから、この瞬間愛を貪り合うという男女のエロスを歌った名曲で、失恋ソングの多いみゆき作品では異色作である。
ストリッパーの歌
ストリッパーが主人公の歌でこれだけ泣ける曲を書くとはみゆきにしか出来ない芸当。夢は57セント一度足を上げる時間はストリップを見た人しかわからないフレーズだが、みゆきはどこかで見たのだろうか?
徳川家康の歌みたいな
重き荷をおいて、頑張ってから死にたいなのフレーズは思わず徳川家康の人生を思い出した。ファイトのような人生の応援歌だが、こんな強烈なフレーズの連呼はみゆきならでは。初めて聞いた時衝撃を受けた。
3位化粧 / 中島みゆき
引用元: Amazon
ユーミンの対極
アルバム愛してると云ってくれでこの曲がリリースされた当時、大学サークル仲間の女子たちからみゆきの評判は最悪であった。絶頂期だったユーミンの煌びやかな世界に比べて、なんと暗く惨めったらしいことか。あれから40年過ぎ、世間の評価は逆転した。ユーミンは時代に追い越されたが、みゆきの糸や時代はティーンエイジャーの愛唱歌となっている。なぜか?それは人間の情念は千年経っても変わらないからである。ユーミンは流行を作り出したが、流行なんてすぐ古くなる。しかし悲しみ、怨み、疑い、自己嫌悪、そして微かな希望や夢などの心の歌は決して古くならないのだ。この化粧はその典型的な曲で、ここまで無様な自分を嘲る歌も稀だが、当時の女子大生からボロクソに言われたこの曲が、今では若者からも支持されカラオケの定番曲のひとつになっている。
みゆきの最高傑作
夜会のテーマとして歌い続けていることから、本人も最高傑作の一曲と信じているはず。この曲の次に糸が収録されているが、糸はシメの小曲で、みゆきが本当に伝えたい世界はこの曲に表現されている。なお、east asiaバージョンが最高である。