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汚いけどそれがいい
闇金ウシジマくんのスピンオフということで、原作同様バイオレンスあり下ネタありの、グルメ漫画とは程遠いような雰囲気の漫画なのですが、ラーメンを食すその描写はとてもしっかりしていました。
主にラーメンを食べる役の主人公滑川とその横でラーメンを食べつつも細かく解説をしてくれる戌亥。
滑川の食べ方はとても汚く、音を立て、テーブルに飛沫を飛ばし、犬食い、という有様なのですが、なぜか私にとってそれがとても美味しそうに見えました。
小さい頃見た漫画の大食い主人公がガツガツとご飯を食べる、それを思い出し、懐かしい気持ちとともに腹も鳴りました。
解説役の戌亥も滑川とは対照的に、読者にラーメンの味や香りを伝えてくれるのでありがたいです。
勢い重視だが、ラーメン描写は繊細
喧嘩ラーメンというタイトルの通り、主人公を始めキャラクターたちは豪気でクセがあります。
やっぱり土山しげる氏特有の、豪快だが喉を鳴らす食べ物描写はやはりこの漫画でも活きています。
父親の店の跡を継いで主人公が成長していく様は読者目線でもワクワクしました。
勢いが強いので人を選ぶ漫画かもしれませんが、人情を出汁にラーメンを作る漫画、という雰囲気で自分は好きでした。
密度の濃いラーメン専門書
この漫画はラーメンを題材にしていますが、単なるラーメンを食べて味を語る漫画ではなく、ラーメンの作り方はおろかラーメン屋の経営の話まで掘り進めていきます。
なので話の内容がとても濃く、単行本を1冊読み終える頃には良い意味での疲れが残り、専門書を1冊読み終えたような気分になります(笑)
ストーリーの途中から登場する芹沢はとにかく名セリフが多く、ラーメンマニアを敵に回すのではないかというレベルで切れ味の良いセリフを吐いていきます。
ラーメン知識だけでなく個性の強いキャラも多く登場するので、飽きのこない漫画です!