1分でわかる「松本清張」
42歳でデビューした「松本清張」
1909年生まれの「松本清張」。もともと作家志望ではなかった松本清張の執筆のきっかけは生活のため。1951年、42歳のときに書いた処女作『西郷札』が、週刊朝日の「百万人の小説」の三等に入選します。翌年には『記憶』と『或る『小倉日記』伝』を発表。『或る『小倉日記』伝』は芥川賞を受賞した名作ですが、元々は直木賞の候補作だったという経緯があります。そして1957年には人気作『点と線』と『眼の壁』を発表。ベストセラーになりました。この大ヒットを期に「清張ブーム」が巻き起こります。以降も『ゼロの焦点』『張込み』『天城越え』などの名作が世に送り出され、多くの作品が映画化・ドラマ化されました。2019年には『松本清張ドラマスペシャル 疑惑』が放送されるなど、今なおその作品は愛され続けています。
松本清張賞
松本清張の偉大さを示す、功績の一つが「松本清張賞」です。1993年に創設された賞で、受賞者には正賞として時計、副賞として500万円が授与されます。また、受賞作は文藝春秋から単行本として刊行されるなど、多くの作家にチャンスを与える賞です。