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三船敏郎演じる三十郎の格好良さ
こちらも言わずと知れた時代劇の名作。七人の侍と並ぶ黒澤映画の傑作だが、何はともあれ三船敏郎演じる三十郎の異端児ぶり、これに尽きる。いわゆる正統派の侍というよりは無精髭に着物の中での腕組みとぶっきらぼうな風貌の彼がある町にやって来て、一見双方を理解し、仲裁するのかと思いきや、逆に双方を裏切り全滅させるという、西部劇で言うマカロニウェスタンのようなピカレスクヒーローのような危険な魅力に満ち溢れている。その三十郎が刀を抜いて「子供は刃物持つんじゃねえ!」と切り捨てていく様はそれまでの時代劇にはなかった重厚感溢れる画となっており、個人的には「切腹」と並ぶ印象に残る殺陣。
3位七人の侍(映画)
現代に通ずる「集団ヒーロー」の雛形
これはもう説明の必要もない。世界の映画監督でこの作品に影響を受けていない人は恐らく居ないだろう。日本でも特撮の戦隊シリーズやアニメにおける集団ヒーローものは沢山生まれてきたが、その源泉は正にここにあると言って良い。兎に角個性豊かな七人の侍が農村の村人達を救うために結集し、野武士と戦うという王道中の王道を往く時代劇。しかもただ七人の侍達が戦うのではなく、野武士と戦うために村人達を鍛え上げ、地形を利用した策を練ったり、丁寧な敵情視察をしたりするなど細やかな作戦の持って行き方も素晴らしい。そして何より三船敏郎演じる三枚目キャラの菊千代、彼の存在がより一層物語を盛り上げてくれる。兎に角日本人ならもうマストで見るべき古典的名作である。
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仲代達矢と丹波哲郎の真剣での一騎打ち
言わずと知れた時代劇の名作。武士道精神への皮肉・批判という批評的な部分のみが語られがちだが、何より素晴らしいのはその徹底された名演出。1962年当時の黄金期であった松竹映画が担当しただけあって、一つ一つの画面に奥行きと美しさが感じられ、それだけでも見ていて息を呑む素晴らしさ。更にここに名優・仲代達矢と丹波哲郎が撮影用の小道具ではなく真剣を用いての一騎打ちを行う。その一つ一つがゆったりとしていながら、それがかえって重厚感を醸し出しており、思わず手に汗握ってしまう。この場面にこの映画の醍醐味が詰まっている。私の中で時代劇映画でこれ以上の素晴らしい画は存在しない。