切腹の詳細情報
制作年 | 1962年 |
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上映時間 | 133分 |
原作 | 滝口康彦『異聞浪人記』 |
監督 | 小林正樹 |
脚本 | 橋本忍 |
メインキャスト | 仲代達矢(津雲半四郎)、石濱朗(千々岩求女)、岩下志麻(美保)、丹波哲郎(沢潟彦九郎)、三國連太郎(斎藤勘解由)ほか |
制作 | 細谷辰雄 |
主題歌・挿入歌 | - |
公式サイト | - |
参考価格 | 2,282円(税込) |
『切腹』(せっぷく)は、1962年(昭和37年)9月16日公開の日本映画。配給は松竹。滝口康彦の小説『異聞浪人記』(1958年)を元に橋本忍が脚本、小林正樹が演出・監督した作品である。公開時の惹句は、「豪剣うなる八相くずし! 嵐よぶ三つの決闘!」である。(引用元: Wikipedia)
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感想・評価
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時代劇映画ランキングでの感想・評価
時代劇映画ランキングでの感想・評価
仲代達矢と丹波哲郎の真剣での一騎打ち
言わずと知れた時代劇の名作。武士道精神への皮肉・批判という批評的な部分のみが語られがちだが、何より素晴らしいのはその徹底された名演出。1962年当時の黄金期であった松竹映画が担当しただけあって、一つ一つの画面に奥行きと美しさが感じられ、それだけでも見ていて息を呑む素晴らしさ。更にここに名優・仲代達矢と丹波哲郎が撮影用の小道具ではなく真剣を用いての一騎打ちを行う。その一つ一つがゆったりとしていながら、それがかえって重厚感を醸し出しており、思わず手に汗握ってしまう。この場面にこの映画の醍醐味が詰まっている。私の中で時代劇映画でこれ以上の素晴らしい画は存在しない。
どんでん返しがすごい映画ランキングでの感想・評価
時代劇映画ランキングでの感想・評価
武士社会の暗黒面に初めてスポットを当てた秀作
戦国期の遺風が消えつつある江戸時代初期、悲愴な運命に身を投じる戦国生き残り浪人の反骨と死に様を描いた傑作時代劇で、同時期に製作され、同じく一人の浪人を主人公とする黒澤明監督の「用心棒」や「椿三十郎」のようなスカッとした爽快な娯楽作とはまるっきり正反対に、武士社会が内包するダークサイドを浮き彫りにしました。
全編を通じて緊迫感がみなぎり、ミステリアスな主人公の行動意図が明確になっていくにつれ、終いには〝爆発的な〟破局が訪れることを予感させ、物語の中へとグイグイ引き込まれていきます。2011年には「一命」のタイトルでリメイクもされましたが、「切腹」の重厚で隙のないストーリーテリングには及びません。
ただし、武門の誉れ高い徳川譜代大名・井伊家の江戸藩邸で大乱闘が繰り広げられる終盤の直前、主人公(仲代達也)と敵役の一人である井伊家最強の藩士(丹波哲郎)の決闘場面だけが妙に物足りないと言うか、迫力に欠ける印象を受け、その後何度観てもずっとこの感想は変わりませんでした。しかし、最近になってこのシーンだけ演技用の竹光ではなく真剣が使われていたと知り、やっと納得。演出上の判断だったのでしょうが、さすがに真剣を使うことの恐怖心が役者の殺陣に影響を及ぼしたのだと思います。
作家・日本史激動期研究家
瀧津 孝さん (男性・60代以上)
3位(75点)の評価