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1位神様のボート(小説)
引用元: Amazon
『神様のボート』(かみさまのボート)は、江國香織による日本の小説。1999年7月に新潮社から発刊された。2013年にNHK BSプレミアムでテレビドラマ化された。第13回山本周五郎賞候補作。
命と命の愛おしい物語
とても短いお話です。きれいで分かりやすい文書を追っていくと二人の男の子と女の子の楽しい一日があります。読んだ当時の私は大学生で電車の中にいました。まるで自分がちょっとしたタイミングで電車を降りて楽しい一日を過ごしているような感覚になりました。冒頭にヒントがあるのですが、最後まで全く予想できず事実を知った私は電車の中にも関わらずそのいとおしさに涙を流して泣いてしまいました。当時私は猫を飼っていたのですが、早く帰宅してその子に会いたいと痛烈に思ったのを覚えています。全てのこの世に生をなす命に対する愛のお話です。
陽炎のような道ならぬ恋に魅了する
主人公の恋愛と、友人の恋愛と同時進行で話が交わっていきます。どちらも若い男性と既婚女性との恋愛ですが、その付き合い方、方向性が全く違います。透と詩史の恋愛は綺麗で透明感溢れていて映画のようですが、時に現実が顔を出します。
4位きらきらひかる(小説)
引用元: Amazon
『きらきらひかる』は、江國香織が1991年に発表した小説。また、それを原作とした1992年公開の日本映画。 アルコール依存症気味の妻と同性愛者の夫、そして夫の恋人とをめぐる3人の奇妙な三角関係を描く。題名は、詩人入沢康夫の「キラキラヒカル」という詩による(第1詩集『倖せ それとも不倖せ』に収録)。
行く先の見えないボートに乗ることを選んだ母娘の物語
母娘の物語ですが、神様のボートに乗ることを選んだのは母親でした。そのボートは対岸の見えない、行き着く先の見えない、不安定な船。安定を拒否して彷徨い続ける母娘。夢の世界を漂うような毎日に、ついには現実が迫り母娘はそれぞれの選択をします。このボートに乗ることを選択するのは実際にはとても苦しくて不安な選択だと思います。ただ、人には誰でも人生でこのボートに乗るような選択をする以外にない時があると思います。先が見えないけれど漕ぎ出さないとなりません。原動力は愛です。小説の中では実在の場所を転々とするのですが実際にその地に住んでいるような感覚になり、そこも楽しいです。母娘の工夫して気楽な生活も目に浮かび楽しかったです。