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M95'sさんの「ジブリ映画ランキング」

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更新日: 2019/11/17

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ランキング結果

1千と千尋の神隠し

千と千尋の神隠し

引用元: Amazon

あらすじ・スト-リー両親の車で引っ越し先に向かう途中、千尋たちは不思議な街に迷い込んでしまった。なんとそこは、八百万の神々が訪れる街であり、普通の人間が踏み入れてはならない場所だった。
神々への料理を勝手に食べたことにより、両親は豚の姿に、千尋自身も消滅しかかっていたが、千尋のことを知っているという少年"ハク"に助けられる。
制作年2001年
上映時間124分
監督宮崎駿
プロデューサー原徹
メインキャスト柊瑠美荻野千尋)、入野自由ハク)、夏木マリ(湯婆婆/銭婆)、菅原文太釜爺)、玉井夕海(リン)ほか
主題歌・挿入歌いつも何度でも / 木村弓
制作会社スタジオジブリ
公式サイト-

はじめの千尋は“与えられたもの”だけでは満足できない子どもだった

本作は、主人公の千尋の成長の物語の物語と考えることができます。映画の冒頭では、千尋がまだ10歳の少女らしい“幼い”振る舞いをしていることがわかるでしょう。

・千尋は新しい家に向かう車の後部座席に寝転んで、不満そうな顔でいる

・千尋は自分が通うであろう小学校を見て“あっかんべー”をするうえ、「前の方がいいもん」と言っている

・千尋は友だちに“お別れ”のためにもらった花束をずっと握りしめていたため、しおれさせてしまう

・千尋が「初めてもらった花束が、お別れの花束なんて悲しい」と言うと、お母さんは「この前のお誕生日にバラの花をもらったじゃない?」と返すが、千尋は「1本ね、1本じゃ花束って言えない」と不満そうだった

ここから、千尋は両親の勝手で引っ越し(転校)をせざるを得なかったこと、新しい場所に行くことなんて望んでいなかったこと、“1本の花”では満足できないほどに物質的な豊かさを望んでいたこと、その物質的な豊かさだったはずの“花束”も“自分のせい”で台無しにしてしまったこと、などが分かります。

物語のはじめの千尋は“与えられたもの”が豊かでなかったことと、新しいことを受け入れられないためにふてくされてしまっている、受動的にしか物事と向き合えない子どもなのです。

2火垂るの墓

火垂るの墓

引用元: Amazon

あらすじ・スト-リー太平洋戦争の真っ只中である、昭和20年。神戸では、B29の爆弾が毎日、空から降り注いでいた。避難するために母と離れ離れとなった、幼い兄妹の清太と節子。母を亡くし、頼れる相手もいなかった二人は、誰の力も借りずに、二人だけで生活を始める。貧しいながらも、笑顔を忘れずに、今を生きるため一生懸命だった。笑い声が絶えないなか、まるで二人の写し鏡のように夏の蛍が明るく照らす。食べるものもなく少しづつ元気がなくなっていく二人は……。
原作野坂昭如
キャラクターデザイン近藤喜文
監督高畑勲
プロデューサー原徹
メインキャスト辰巳努(清太)、白石綾乃(節子)、志乃原良子(母)、山口朱美(未亡人)ほか
制作会社スタジオジブリ
公式サイト-
動画配信サービスU-NEXT:なし<br>Amazon Prime Video:なし<br>Netflix:なし<br>Hulu:なし

清太は現代の青少年にそっくりだった? 

太平洋戦争時の日本では、お国のために一致団結すること、戦争に懐疑的な者を非国民として非難するなど、抑圧的な“全体主義”がまかり通っていました。

清太がお世話になるおばさんの「お国のために働いている人らの弁当と、1日中ブラブラしとるあんたらと、なんでおんなじや思うの」といった言動の数々は、まさに全体主義そのものです。それは正論でもありますし、当時ではなんら特別なことではなく、むしろ寛大なほうであったと言ってもいいのかもしれません。節子と2人だけで壕で暮らそうとする清太の行動は、その全体主義から反旗をひるがえすものとも言い換えられるでしょう。

高畑勲監督は、そんな清太を現代の青少年たちと似たところがあるとも考えていたようです。「現代ではデジタル機器が発達し、わずらわしい社会生活から離れ、ある程度は自分の世界にこもることも可能になった」「そのような時代であればこそ、清太の心情がわかりやすいのではないか」などと。たしかに、清太の行動は現代のひきこもりやニートの若者に通じるところもあるのかもしれませんね(完全に同列で語るべきではないでしょうが)。

思い返せば、清太の周りには優しい大人たちもいました。お向かいのお姉さんは「何かできることあったら言うてちょうだい」「うちら2階の教室やねん、みんな居てるから来えへん?」などと清太に話しかけていていましたし、ワラをくれたり、貴重な七輪を売ってくれるおじさん、盗みで突き出された清太の事情を顧みてくれる駐在さんもいました。しかし、清太はそのような大人たちを本気で頼ろうとはせず、“社会的なつながり”を自ら放棄しているようにさえ見えるのです。

現代では、子供が社会的なつながりを断っても何とか生きてはいける、そういう選択肢も取れるようになっています(そうではないケースももちろんありますが)。しかし、満足に栄養が取れず、情報も少なく、何よりも現代よりもはるかに強い全体主義がはびこっている戦時中では、そうもいきません。

まとめると、高畑監督は兄妹だけで小さな家族を作ろうとしている清太に、社会的なつながりをわずらわしく感じる現代の若者との類似性を見だしているということ。しかし、戦時中ではその社会的なつながりを廃して、兄妹だけで生きることは叶わなかった……それこそに悲劇があるとも言えるのです。

そう考えると、本作『火垂るの墓』で訴えられていることは、戦争という出来事そのものへの批判ではありません。全体主義および、その正反対の行動といった、一方的で極端な考え方こそが生きることを困難にしてしまうという、人間の社会に普遍的に存在する恐ろしさにあるのではないでしょうか

3となりのトトロ

となりのトトロ

引用元: Amazon

あらすじ・スト-リー母の療養のため、小さな農村の古い空き家に引っ越してきた草壁家。お隣のおばあちゃんに手伝ってもらいながら引っ越し作業をしていると、小学生の姉"サツキ"と妹の"メイは"不思議な小さい黒いお化けを見つけた。
制作年1988年
上映時間88分
原作宮崎駿
キャラクターデザイン佐藤好春
監督宮崎駿
プロデューサー原徹
メインキャスト日髙のり子(サツキ)、坂本千夏(メイ)、糸井重里(お父さん)、島本須美お母さん)、高木均(大トトロ)ほか
主題歌・挿入歌となりのトトロ / 井上あずみ
さんぽ / 井上あずみ
制作会社スタジオジブリ
公式サイト-

トトロ達の出逢い


サツキが小学校に行っているあいだ、メイが庭で遊んでいると、青と白の不思議な生き物が…。
青い中トトロと白い小トトロを追って、庭の奥の茂みに入って行ったメイは、大楠の木の下の穴に落ちて巨大な大トトロと出会います。
その後、サツキも雨のバス停で大トトロに会い、傘を渡してあげると、トトロはお礼にドングリが詰まった包みをくれたのでした。

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