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倒錯的な不透明さ
初めて氏の作品を見たのがこれだったが、登場人物たちの透明感のある絵に対しての内心の見えなさ、その不透明さにあとが気になってしまう作品だったため。また、直接的性行為に及ぶまでに時間がかかったものの、それまでの工程が倒錯的でありエロティシズムを感じるから。
圧倒的青春感
男性向けと女性向けを明確に分けるのは恋愛と友情の間に揺れる感情描写であると思うが、この作品は特にその描写が素晴らしいから。月曜日の一番最初に告白してきた相手と付き合い、週末には別れる。しかしながらその1週間の中で感情が変化していくのがとても面白く、爽やかな清涼感を読後は感じるところがとても良いから。
儚さに胸が締め付けられる。
「花のみぞ知る」のスピンオフである本作だが、「花のみぞ」が花の美しさを表すとするならば「花のみやこで」はその儚さを表しているように思う。互いに想いあっているのに思うがゆえに伝えられない想い。最後の何度も引いたおみくじにはつい涙腺が緩み、いまだに読むたび泣いてしまうから。