ランキング結果をSNSでシェアしよう
Twitterでシェアランキング結果
この映画が持つ――映像的美しさと精神的美しさは秀逸
本作はアビー・コーニッシュが主演を務めるオーストラリア産青春映画。
比較的色味の少ないモノクロ的な映像と主人公・ハイジの瞳がとても印象的な作品である。
アビー・コーニッシュ……やはり彼女の演技力は素晴らしい。大人とも子供とも割り切れない微妙な年頃の少女――その揺れ動く不安な心情を見事に表現している。
作中で描かれるのは少女の孤独、性の目覚め、そして成長だ。ハイジの胸を締め付ける“痛み”は、恐らく我々日本人も一度は青春時代に味わった“痛み”ではないかと考える。そのことから、この作品は大人にこそ観賞して欲しい作品と言えよう。というより、この映画が持つ高い芸術性は思春期を越えた大人にこそ響くモノだと考える。
この作品の欠点は『15歳のダイアリー』という邦題のみだ。
原題は『サマーソルト』――映画の内容的に、どう考えてもこちらをそのまま使えばよかったのに……。
3位言の葉の庭
引用元: Amazon
あらすじ・スト-リー | 靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は決まって学校をさぼり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日、タカオは、ひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。居場所を見失ってしまったというユキノに、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願うタカオ。六月の空のように物憂げに揺れ動く、互いの思いをよそに梅雨は明けようとしていた。 |
---|---|
制作年 | 2013年 |
上映時間 | 46分 |
原作 | 新海誠 |
キャラクターデザイン | 土屋堅一 |
監督 | 新海誠 |
プロデューサー | 川口典孝 |
メインキャスト | 入野自由(秋月孝雄)、花澤香菜(雪野百香里)、平野文(タカオの母)、井上優(松本)、潘めぐみ(佐藤)ほか |
演出 | 新海誠 |
主題歌・挿入歌 | Rain / 秦基博 |
制作会社 | 新海クリエイティブ |
公式サイト | https://www.kotonohanoniwa.jp/ |
アニメ表現の最先端
言わずと知れた新海誠監督の中編アニメ映画である。時間にして40分程度で纏められた本作は、その手軽さも魅力と言えよう。
しかし、なんと言っても作品最大の魅力はアニメーションによる『映像美』である。その表現方法はとても文学的で、キャラクターたちの心の機微とリンクするよう雨が降り、そして晴天へと天気は移ろい変わる。
恐らく実写映画では本作と同じ演出をしたとしても、本作と同等の感動は味わえないだろう。例えるなら写真と絵画の差とでも言おうか、この作品にはアニメ作品であるからこその美しさがあり、虚構だからこそ成立する“美の概念”が内在している。前述の通り、作品時間も短いのでちょっとした余暇に観賞することを強くおススメする一作である。
4位スタンド・バイ・ミー(映画)
引用元: Amazon
制作年 | 1986年 |
---|---|
上映時間 | 89分 |
監督 | ロブ・ライナー |
メインキャスト | ウィル・ウィートン(ゴーディ・ラチャンス)、リヴァー・フェニックス(クリス・チェンバーズ)、コリー・フェルドマン(テディ・デュチャンプ)、ジェリー・オコンネル(ヴァーン・テシオ)、キーファー・サザーランド(エース・メリル)ほか |
主題歌・挿入歌 | Stand by Me / ベン・E・キング |
公式サイト | - |
動画配信サービス | U-NEXT:配信中 Amazon Prime Video:配信中 Netflix:配信中 Hulu:なし |
5位17歳のカルテ
引用元: Amazon
制作年 | 1999年 |
---|---|
上映時間 | 127分 |
監督 | ジェームズ・マンゴールド |
メインキャスト | ウィノナ・ライダー(スザンナ・ケイセン)、アンジェリーナ・ジョリー(リサ・ロウ)、クレア・デュヴァル(ジョージーナ・タスキン)、ブリタニー・マーフィ(デイジー・ランドネ)、エリザベス・モス(ポリー・クラーク)、ジャレット・レトー(トビー・ジェイコブス)ほか |
主題歌・挿入歌 | Downtown / ぺトゥラ・クラーク |
公式サイト | - |
青春特有の焦燥と孤独を描いた作品
本作は同名漫画の映画化である。荒んだ家庭環境の下で育った男子中学生と、彼に好意を抱く女子中学生――そんな二人を演じるのは染谷将太と二階堂ふみ。この二人の演技……とてもいいです。なんていうか、最高にエモい。作中で見せる演技、それは二人の地力か、はたまた本作の監督である園子温の演技指導による賜物かは判別出来ませんが、それでもこの映画が持つ独特な倦怠感も相まって、彼らが発する作中での“叫び”はとても心に刺さります。原作のファンであるなしに関わらず一見の価値あり。