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炭酸水には2種類あります。
1.天然のお水のミネラル成分を、そのまま残しているもの。
2.主にガス圧を強くするために、純水にしてガスを添加したもの。
爽快感を得るために、あるいはお酒の割材やビールの代わりに飲むのは、2.のものが多いようです。例えば赤いラベルでお馴染みのウィルキンソン(アサヒ飲料)とか。
それはそれで大事な役割とは思いますが、アクアソムリエとしては、1.の天然のミネラル成分をお水に残した、いわゆるナチュラルミネラルウォーターをお薦めしたいです。
純水ベースだと、どのメーカーの物を飲んでも、同じような味になってしまいます。また、爽快感としての高ガス圧は否定しませんが、ガスが強いほど良い製品、ということではありません。
弱い炭酸や微炭酸にも意味があって、そちらの方が好き、という意見があってもいいのです。ネットを中心に繰り広げられる高ガス圧競争みたいなものを見ていると、そこが本質ではないのにな、と、少し危機感を覚えます。
あとは、軟水の炭酸水は、味に酸味が出てしまうことが多いです。炭「酸」としての酸味でしょうか。味のバランスが取れるのは、少し硬度の高い、ボディのしっかりしたお水のようです。
以上の理由から、またもヨーロッパのものを多く選びましたが、日本でもコカ・コーラやサントリーを始め、天然水ベースの商品はこれからも応援したいと思っています。
ランキング結果
シャンパンのようなきめ細かい泡
フランスの天然炭酸水で、硬度約1158mg/Lと、こちらもかなりの硬水です。
何と言っても素晴らしいのは、そのきめ細やかな泡です。シャンパンにも形容されるその特徴的な、粒の小さい細やかな発泡は、他のお水にはありません。
ルイ14世の愛した水とも言われています。年間の採水量が約100万リットルと限られているため、日本に入ってくる量はわずかですが、ぜひ一度は飲んでいただきたいです。
レストランやホテル、またはインターネットなどで、気になる方はぜひ探してみてください。
定番にして、高品質
フランスの、こちらも天然炭酸水です。硬度は約400mg/L。ブランドとしては非常に有名で、飲んだことのある方も多いのではないかと思います。
ペリエはガス圧も強く、ミネラルバランスとしてはカルシウムが多めです。そのカルシウム感と、少しだけ酸味のある味が特徴的です。
個性がありながらもバランスとしてはまとまっており、シーンを問わずお飲みいただける炭酸水だと思います。缶、ペットボトルのものもありますが、アクアソムリエとしては、もっとも味わいの良いビンのものをお薦めしたいです。
ペリエは期間限定で、カフェやコラボメニューなども、よく街中で実施するので、こちらも要チェックです。定番にして高品質なブランド力を生かした、素敵なドリンクやお酒が並びます。
硬度の高さを感じさせない、爽やかな飲み口
ドイツの硬水(硬度約974mg/L)をベースに、強炭酸を添加したお水です。なお、炭酸水における「天然炭酸」と「添加」ですが、シャテルドンのような特徴的な泡の場合を除き、そこまで味わいに差はありません。
また、炭酸水としての働き(血行や消化を促進するなどと言われています)にも、変わりありません。
ドイツでは、F1ドライバーのミハエル・シューマッハが愛したお水として有名です。カルシウムとマグネシウムのバランスが約2:1なのも、吸収の面からも味わいの面からもgoodです。
炭酸は「POWER SPARKLING」と言うだけに強く、硬度の高さを感じさせない爽やかな飲み口です。
イタリアンレストランの定番!
硬度約613mg/L、イタリアの炭酸水です。
ファインダイニングのお供として、世界中で愛されているお水です。イタリアンを始め、テーブルにこの赤い星の並ぶレストランは数知れません。
サンペレグリノにはHCO3(炭酸水素塩、重炭酸塩)が多く含まれており、消化を助ける作用があると言われています。こうした面からも、ダイニングにはぴったりではないでしょうか。
サンペレグリノは並行輸入品も多く目にしますが、炭酸の強さなど品質が安定しないため、出来れば正規輸入品(それも、ガス圧を考えるとビンのものがおすすめです)を選んでみてください。
「お水のミネラルを残した」炭酸水、日本代表
国産炭酸水市場のシェア(自販機なども含めて)では、ウィルキンソン(アサヒ飲料)の方が上かなと、なんとなく肌感覚として思いますが、私は「お水のミネラルを残した」炭酸水の方を推したいと思います。
その代表格が、このサントリーのスパークリングシリーズ。
確かに、炭酸ガスの強さだけを考えると、お水を純水にしてしまった方が強くなるのですが、それではミネラル補給もできませんし、どれも同じような味わいになってしまいます。アクアソムリエとしては、お水本来の味やミネラルを残したものをお薦めしたいです。
ちなみに発売当初は全国で「南アルプス」スパークリングでしたが、今は鳥取の「奥大山」スパークリングも、関西を中心に展開しています。
どちらも、硬度20〜30mg/Lほどの、日本の軟水をベースとしていますが、ボトルの硬さも相まって、しっかりとしたガス圧に保たれています。嬉しいことに多くのコンビニで見かけるようになったので、簡単に買えるのもポイントです。
「味のない炭酸水なんて!」という飲み慣れていない方にも、「レモン」などのフレーバー付き(無糖)がありますので、ぜひ一度は試していただきたいです。
ちなみにこの夏の新商品は、「ジンジャー&カフェイン(無糖)」です。なかなかに強烈です。
こちらも負けじと、国産の炭酸水
サントリーほどの頻度では目にしないのですが、「い・ろ・は・す」ブランドからも、天然のお水のミネラルを残した炭酸水が出ています。それがこのい・ろ・は・す スパークリングです。
日本の軟水をベースとして、お水本来の味わいを残しながらも、しっかりとした炭酸が保たれています。コカ・コーラの自販機をじっと見ていると、たまにラインナップされているのが目に入るかと思いますので、見かけたらぜひぜひ、買ってみてください。
何と言っても国産のナショナルブランドですのて、シェアが伸びていけばいいなと今後に期待しています。
福岡県朝倉市の天然水を使った、炭酸水
こちらは伊藤園の商品で、福岡県朝倉市の天然水(硬度約50mg/L)を生かした、炭酸水です。名前が特徴的ですね。シェアは他の銘柄に比べるとあまりないので、よく探さないと目にしないと思いますが、個人的に応援しているポイントが2つ。
1つは他のものと同じで、ミネラル成分を残していること。もう1つは、これだけ「炭酸が優しい」ことです。強炭酸の爽快感を否定する気は一切ないのですが、「それが全て」では断じてありません。日本の場合、特に「ガス圧競争」みたいなものに寄りすぎている傾向があります。
あえて、そこに乗らず、「優しい炭酸、優しい泡」の商品とした英断を、私は誉めたいと思います。えらそうですみません。
「強いガスは苦手」という女性の方などにも、お薦めしたい炭酸水です。
あとがき
食欲のない時にまず飲んで胃を動かしたり、あるいは飲みやすいので、水分補給としてもよく手に取ります。炭酸がある方が誤嚥防止に役立つ、という説もあり、そうするとお年寄りにも非常にお薦めです。
味のない炭酸水というのは、ライフスタイルによっては受け入れがたいかもしれませんが、逆に慣れてしまえば、こんなに良いものも、なかなかないと思います。
ぜひ一度は飲んでみていただけると。飲み慣れている方は、色んな銘柄を飲んで、ぜひ自分のお気に入りを見つけてください。
超硬水!なのに飲みやすい炭酸水
ドイツの天然炭酸水&超硬水です。硬度約1310mg/Lというのは、ピンクのキャップでお馴染みのコントレックスに近い数値なのですが、比べてみると炭酸が入るだけでこんなに飲みやすいのか、と驚かされると思います。
また、硬度の高さから来るしっかりとした味わいがあり、それが炭酸の強さと相まって、バランスが取れて非常に美味しいです。カロリーゼロのお水で、ミネラル補給が出来るのも嬉しい点ですね。
硬水を飲み慣れない方は少量から試していただきたいですが、その点さえokなら、老若男女を問わず美味しくいただけます。
ポッカサッポロの自販機や、少し大きめのスーパーなどで探してみてください。