2020/09/02
店頭やレストランなどでたくさん並んでいるワイン。選び方がよくわからないまま、値段だけを見てテキトーに飲んでいる人はいませんか?
赤と白の違いやラベルの読み方など、ちょっとした知識を学ぶだけで、ワインはもっと美味しく楽しくなります。
この記事では、ソムリエ資格を持つ専門家のタメになるコメントとともに、ワイン選びで役立つ情報を網羅。専門家も投票に参加している各種ワインランキングも掲載しているので、あなたにぴったりな1本がきっと見つかります!
目次
まずはワイン選びに必須の内容を解説していきます。
赤や白などワインの種類から見ていきましょう。
赤ワインや白ワインがあることを知っているけど、違いを詳しく把握している人はあまりいないのではないでしょうか?
赤と白に加えて、ロゼやスパークリングについて解説します。
赤ワインは、黒い皮で覆われた「黒ブドウ」を使ってつくられます。ワインは製造過程でアルコール発酵をしますが、赤ワインにおいては果肉だけでなく、ブドウの皮と種も含めて丸ごと発酵。皮と種からブドウの果汁を絞るため、赤系の色合いになります。
また、ブドウの皮と種には渋味成分のタンニンが多く含まれており、白ワインに比べて濃厚な味わいが楽しめるのも特徴です。
黒色のブドウを使う赤ワインに対し、主に「白ブドウ」でつくられるのが白ワインです。製造方法も異なり、ブドウを丸ごと発酵させる赤ワインとは違い、白ワインはブドウの皮を取り除いた状態で果汁を絞り、発酵させます。
そのため、白ワインには黒ブドウを使用するものもありますが、製造工程のなかで皮を除去するため、最終的に白色のワインになるのです。
タンニンによる渋みもほぼないため、赤ワインよりもあっさりとした口当たりが楽しめます。
ロゼとはフランス語で「ピンク色・バラ色」を意味しています。その名の通りロゼワインは、美しいピンク色が特徴のワイン。薄いオレンジから濃いピンクまで、商品によって濃淡はさまざまです。
そんなきれいなピンク色を生み出すロゼワインの製造方法は主に3つ。
1つは、赤ワインと同じように黒ブドウを丸ごと発酵させ、色がある程度ついたところで果皮を取り除く「セレーション法」。そして、白ワインと同様に果汁のみで発酵を行う「直接圧搾法」と、赤ワインと白ワインを混ぜてつくる「混醸法」です。
ロゼワインの味わいは渋みがなく、白ワインに似たあっさりとした傾向となっています。
スパークリングワインは、炭酸を含んだ発泡性のあるワインのこと。シュワっとした泡の爽快感を楽しめるのが特徴で、パーティやお祝いの席の乾杯で飲まれることが多いです。
スパークリングワインにも、赤・白・ロゼの3種類がありますが、メインは白。赤は珍しく、炭酸がある分、炭酸のない一般的な赤ワインよりも飲みやすいです。
■スパークリングワインとシャンパンの違いは?
スパークリングワインと同じ発泡性のあるワインとして、「シャンパン」があります。
シャンパンは、フランス最北のワイン生産地であるシャンパーニュ地方でつくられる、より上質なスパークリングワインのこと。シャンパーニュ地方でつくられたスパークリングワインのなかでも、一定の基準を満たしたもののみ「シャンパン」と名乗ることができるのです。
その基準は、ワイン法と呼ばれる法律で定められており、製造方法やブドウの品種など、さまざまな条件が設定されています。
シャンパンといえば、"モエシャン"の略称で知られる「モエ・エ・シャンドン」が有名。バランスの良い上品な味わいで、世界中で親しまれています。
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赤ワインと白ワインには、それぞれ味わいの呼び方が違います。商品選びにおける大事な要素なので、違いをしっかり学びましょう。
赤ワインを選ぶときは、味わいの傾向を示す「ボディ」をチェックしましょう。
ボディは、フルボディ・ミディアムボディ・ライトボディの3種類。渋み(タンニン)の量やアルコール度数、ブドウの品種などによって、どれに該当するかが決まります。
ボディは各メーカーが独自に区分しているため明確な基準はありません。
しかしながら、赤ワインを選ぶための大切な目安になるので覚えておきましょう。
ワインの味わいは、温度によっても変わります。
赤ワインは冷やしすぎると渋みが強く感じられ、逆に温度が高すぎると甘みが強くなっていきます。そのため、もともと渋みが感じられるフルボディは過度に冷やしすぎないようにする……といったように、ボディに応じて最適な温度は異なります。
飲み頃の目安としては、フルボデイは16~18℃、ミディアムボディは13~16℃、ライトボディは10~13℃です。
「赤ワインは常温で飲むとよい」という話を聞くこともありますが、それはフランスでのこと。フランスよりも平均気温が低い日本では、氷水や冷蔵庫で冷やして飲むのがよいとされています。
赤ワインとは違って渋みのない白ワインの味わいは、「甘口」と「辛口」の2種類で表現されます。
白ワインは、赤ワインよりもしっかり冷やして飲むのがいいとされています。
目安としては、酸味のある辛口なら7~14℃、甘口なら甘みがすっきりと感じられる5~8℃。そのくらいの温度であれば、白ワインが美味しく感じられます。
ワインの味の最大の決め手は「ブドウ品種」です。代表的な品種を解説していきましょう。
赤ワインに使用されるブドウ品種は数多くあります。そのなかでも代表的な種類を厳選して紹介します。
続いて、白ワインに使われる主な品種について解説しましょう。
赤は「グルナッシュ」がおすすめ!
赤ワインでおすすめの品種を挙げるとするなら、「グルナッシュ」です。スペインでは「ガルナッチャ」、イタリア(サルディーニャ島)では「カンノナウ」と呼ばれていますね。白の場合は「シャルドネ」!
白ワインの品種としておすすめなのは「シャルドネ」。フランスのブルゴーニュ地方を中心に世界中で栽培されていて、産地によって味わいは異なりますが、基本は辛口の品種です。ワインは生産される場所によって味わいが変わり、当然国によっても特徴が変化するため、選ぶうえで「産地」を知ることは重要。ワインを生産する国々はワインづくりをスタートさせた年代によって、新世界と旧世界にわけられます。
新世界と旧世界、各国の特徴を解説していきましょう。
旧世界(オールドワールド)とは、フランスやイタリア、ドイツなど、紀元前からワインをつくり続けているヨーロッパ各国のこと。
歴史が深いため、地域の気候や土壌に最適な葡萄栽培が行われており、産地ごとにワインの個性が際立っています。
フランス
風土や気候に恵まれたフランスは、ほぼ全土でブドウが栽培されている"ワイン王国"。そのなかでも2大銘醸地と評されるボルドー地方とブルゴーニュ地方について解説します。
■ボルドー地方
フランスの南西に位置するボルドー地方は、赤ワインで有名。複数の品種のブドウをブレンドし、繊細で複雑な味わいのワインを生産しています。主に使われている品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどです。
また、ボルドーでは、ブドウの栽培から醸造、瓶詰めまでワインの製造を一貫して行う生産者である「シャトー」の格付けが実施されています。なかでもメドック地区で行われている格付けの第1級に属する「シャトー・マルゴー」や「シャトー・ラトゥール」などの5つは、最高品質のワインをつくり出す「ボルドー5大シャトー」と呼ばれています。
■ブルゴーニュ地方
フランスの東部にあるブルゴーニュ地方では、主に1種類のみのブドウを使う「単一品種」のワインを生産。村や畑ごとに気候や風土が異なるため、同じブルゴーニュ産ワインでもさまざまな味わいを生み出せるのが特徴です。赤ワインはピノ・ノワールが、白ワインはシャルドネがメインの品種として使われています。
ボルドーとは異なり、ブルゴーニュでは畑(区画)ごとに格付けがされています。上から順に、「特級畑(グラン・クリュ)」、「一級畑(プルミエ・クリュ)」、「村名クラス」、「地域クラス」の4つに分類されており、最上級のグラン・クリュは全体のわずか1%しか該当しないほど希少です。
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イタリア
全土が温暖な気候であるイタリアはブドウを栽培しやすく、全20州でワインがつくられています。イタリアで育った固有の遺伝子を持つブドウ品種=「土着品種」が数多く存在しているのも特徴で、イタリア赤ワインの象徴キャンティに使われる「サンジョヴェーゼ」や、白ワインでは酸味の強い品種「トレッビアーノ」などが有名。価格帯や種類の幅が広く、さまざまなタイプのワインを楽しめます。
ドイツ
冷涼な気候であるドイツでは、時間をかけてブドウが熟していくため、"美しい"と評される酸味のあるワインを生産。そのほとんどが白ワインとなっており、なかでも上品な味わいの品種であるリースリングを使ったものが有名です。
スペイン
世界トップクラスのブドウの栽培面積を誇るのがスペイン。気候が暖かいためブドウが完熟しやすく、フルーティなワインを楽しめます。スペインで生産されるワインのなかでも、スパークリングワイン「カヴァ」や、アルコール度数の高い酒精強化ワイン「シェリー」などは、日本でも有名です。
新世界(ニューワールド)は、15~16世紀の大航海時代以降にワインづくりを開始した国のこと。チリやアメリカ、ニュージーランド、そして日本などが該当します。新世界のワインは、旧世界に比べて安価なものが多い傾向にあり、総じてしっかりとした味わい・香りが特徴となっています。
チリ
ここ数年で日本のワイン輸入量No.1となっているのがチリ。生産コストが低いうえに、日本に輸入する際の関税もないため、コストパフォーマンスの高いワインが数多く揃っています。果実味の豊かなフルーティな味わいが特徴のチリワインのなかでは、カベルネ・ソーヴィニヨンを使った赤ワインが代表的です。
アメリカ
カリフォルニア州や、オレゴン州、ワシントン州、ニューヨーク州などでワインを生産。特にカリフォルニアはアメリカワインにおける代表的な産地として知られ、ブドウ本来の味わいを生かした、糖度が高く酸味の穏やかなワインが魅力です。
ニュージーランド
「1日のなかに四季がある」と言われるほど寒暖差があるニュージーランドで生産されるワインは、高い糖度としっかりとした酸味を持っています。産地としてはマールボロが代表的で、主にトロピカルなアロマが香るソーヴィニヨン・ブラン種のワインがつくられています。
日本
日本発のワインには、海外産のブドウを利用するものもありますが、日本産のブドウを100%使用して国内で製造したものを「日本ワイン」として定義。和食に合う繊細な味わいで、日本ワインは世界でも高い評価を得ています。日本を代表する品種としては、白ワイン用の甲州と赤ワイン用のマスカット・ベーリーAがあります。
オレンジワインで有名な「ジョージア」をチェック!
今注目の産地が「ジョージア」。アメリカではなく、東ヨーロッパにある国です。ブドウは天候によって育成状況が変わるため、収穫された年によって味も変わってきます。そのためワイン選びにおいては、ブドウが収穫された年も大切です。
ヴィンテージには「古くて価値のある」といった意味がありますが、ワインにおけるヴィンテージとは「ブドウの収穫年」のことを指します。ヴィンテージワインと聞くと「年代もので美味しいワイン」をイメージしがちですが、ブドウの収穫年が特定できるワインということです。
複数の品種を使用したワインをはじめ、ものによっては収穫年が明確になっていないノンヴィンテージ(NV)のワインもあります。
ブドウの収穫年は、ブドウの良し悪しを把握するために役立ちます。ブドウは天候によって成熟度が変わり、その年によってワインの味わいも変わり、出来がよい年(当たり年)と、悪い年(外れ年)があるためです。
ただし、出来が悪い年だからといって不味いわけではなく、生産者の努力によって美味しいワインに仕上げることはできます。外れ年のワインは当たり年のものに比べると飲み頃が早いのが一般的です。
当たり年と外れ年はワインを選ぶ際の一つの目安。
産地や品種が同じでも、その年その年で異なる味を楽しめるのも、ワインの魅力といえるでしょう。
ワインには賞味期限がなく、寝かせて熟成させるほどに味がまろやかになり美味しくなるとされていますが、それはものによります。
1000~2000円程度の安価なワインは熟成を想定していない「早飲みタイプ」。時間の経過とともに劣化するため「買ったその日が飲み頃」と言われており、開封せず置いておいたとしても美味しく飲めるのはせいぜい1~2年ほどです。
反対に、保管することで味や香りが際立つのが「熟成タイプ」。数年で飲み頃を迎えるものから10年以上を要するものまでさまざまで、高価なワインであるほど、味のピークをが来るまでに時間がかかるといわれています。
ワインのボトルに貼られているラベルは「エチケット」と呼ばれています。下の画像は一例ですが、商品名・生産者やブドウの収穫年など、エチケットにはワイン選びに役立つ情報がたくさん記載されています。
店頭で購入するときにチェックしてください。
ここまででワイン選びの基本のきを紹介してきましたが、わからないことがまだまだあると思います。
そこで、価格帯や、レストラン・店舗でのワインの選び方など、ビギナーが気になる質問を専門家にぶつけてみました!
値段ではなくブドウ品種で選びましょう
単刀直入に言うと、値段だけを見て選ぶことはおすすめしません。好みでなかったら料理に活用
購入したワインが好みではなかった場合の対処法としては、以下の方法があります。恥ずかしがらずに聞くことが大切
ソムリエ経験がある立場から言わせていただくと、好みの味の「品種」や「生産国」を教えてもらえると、希望に沿うものを探しやすいです。自分の「好み」を把握して選びましょう
実店舗でのポイントは、自分の好みをきちんと店員さんに伝えること。当たり前ですが、これが意外と難しいんです。お得感で選ぶならコンビニとスーパー
お得にワインを楽しみたいならコンビニのPB(プライベートブランド)がおすすめ。コンビニ各社のPBワインは、価格が手頃なうえに、大手メーカーと提携してつくられているので品質もとても良く、コストパフォーマンスに優れています。お店選びは慎重に
数万円する高価なワインを購入するときは、酒屋さんや信頼できるインターネットのショップがおすすめです。ここからは、知っているとよりいっそうワインについて理解が深まる事柄を解説していきます。
ワインの味わいは、単純に美味しいでなく、さまざまな言葉を使って表現されます。上の画像のようにラベル(エチケット)に味の特徴が書かれたワインもあるので、そういった言葉を知ることは商品を選ぶうえでも大切です。レストランでソムリエから説明を受ける際にも役立つので覚えておきましょう。
上で解説した要素をベースに、ワインの味わいを表現する言葉はまだまだたくさんあります。一部ではありますが、簡単に解説していきましょう。
言葉 | 意味 |
---|---|
アロマ | ブドウの香りのこと。 |
生き生きした | 新鮮で活力のある味わいを表現する言葉。 |
柑橘系の | ワインの香りの表現の一つ。ブルーベリーやイチジク、ラズベリーなど、 品種によってさまざまな言葉が使われる。 |
フルーティー | ほのかに甘く酸味の少ない味わい。 |
気品のある | 香りや味のバランスがとれている様子を表す。「優雅」「上品」などとも言われている。 |
女性的 | 繊細かつしなやかな印象のワイン。一般的にボルドー産ワインが女性的と言われている。 |
男性的 | たくましく力強い印象のワイン。一般的にブルゴーニュワインが男性的と言われている。 |
トーストのような | 焼きたてのパンのような香ばしい香り。「トースト香が際立つ」などと使用する。 |
ドライ | 甘味をほとんど感じず、後味として苦味を感じるワインに使用。 |
凝縮感のある | ワインの濃密さを示す。「濃い」と同義。 |
フィニシュ | 後味のこと。 |
フィネス | 洗練、繊細、上質さのある優れたワインを評する際に「フィネスを感じる」などと使う。 |
スパイシー | 香りがツンとしていたり、ピリピリした味わいを表す。 |
フレッシュな・新鮮な | 酸味のある若いワインに使われる言葉。 |
調和のとれた | 酸味と果実味のバランスのよい味わい。 |
痩せた | 風味を感じにくいワインに用いられる言葉。 |
優雅・エレガント | 香り豊かで調和のとれた味わい。 |
「トロピカルな芳香」をわかりやすく言うと……
私が「安くて美味しいワインランキング」で1位に選んだ「オーカ・シュナンブラン」の味わいを表現するなら、「トロピカルな芳香、そしてハツラツとした果実味」です。ワインボトルは、国や地域でさまざまなデザインが採用されています。そのため、ワインボトルの形状を見れば、ある程度の味の傾向を把握することが可能です。
一般的なボルドー型とブルゴーニュ型をはじめとする主要なタイプを解説していきます。
上部が上がった「いかり肩」のボトルです。フランス・ボルドー地方で普及し、ワインボトルの一般的な形状として認知されています。
長期熟成タイプが多いボルドー産のワインは、タンニンが多く含まれる澱(おり)と呼ばれる不純物が発生しやすいです。澱を口に含むと味わいや舌触りに影響を与えることから、ボルドー型のボトルは傾けた際に肩の部分で澱をとどめやすくしており、澱がグラスに入りにくくしています。
ボトルがボルドー型であることは、タンニンがしっかりと感じられる重め味の赤ワインであることの目安でもあります。
澱が少ないフランス・ブルゴーニュ地方のワインには「なで肩」形状のボトルを採用。ボルドー型と同じくらいワインボトルの形状としてポピュラーなタイプです。
貯蔵庫の狭いスペースにも多くのワインを保管できるようにするために、上下互い違いで並べやすいなで肩ボトルが誕生したと言われています。
上品な味わいのワインが多いブルゴーニュ産のワインを飲みたいときは、なで肩ボトルを目印にするのも一案です。
スパークリングワインに使われるタイプ。炭酸によるガス圧に耐えられるよう、下部に膨らみを持たせ、ガラスも厚手のものが使われています。
ドイツのライン地方・モーゼル地方で採用されている、スリムな形状のボトル。フルート型とも呼ばれています。
色は、ライン地方では茶色が、モーゼル地方では薄めの緑色が主流です。
このボトルを使ったワインは、果実味と酸味が豊かなものが多い傾向にあります。
フランス・アルザス地方で用いられているタイプ。ライン型・モーゼル型よりもさらに細長い形状が特徴です。
アルザス型のワインは、やや力強い味わいの白ワインであることが多いです。
ドイツのフランケン地方周辺で使用されています。独特な丸みを帯びたデザインは、昔使われていた皮製のワイン袋の形を模したと言われています。
箱ワインなら高コスパで気軽に味わえる
バッグ・イン・ボックスと呼ばれる箱ワイン。以前は「安いけど味はイマイチ……」というものも多かったのですが、最近では自然派ワインの生産者が手掛けるなど上質なものも増えています。ワインは料理と一緒に楽しむことが多く、より美味しく味わうにはメニューとの組み合わせも重要です。食事に適したワインを選ぶために心がけたいことを解説します。
色を合わせる
赤系の色をした料理なら赤ワイン、白っぽい料理でれば白ワインという具合に、メイン食材の色に近い色のワインを選ぶようにすると、より美味しく味わうことができます。肉を例に挙げると、牛肉=赤ワイン、鶏肉=白ワインがおすすめです。
重さを合せる
料理とワインの味の「重さ」が同じになるように意識することも大切。例えば、濃厚なテイストのスープに軽い口当たりのライトボディの赤ワインを合せてしまうと、ワインの味を感じにくくなってしまいます。そのため、こってりとした味わいの料理にはフルボディの赤ワイン、レモンの酸味を生かしたさっぱり系の料理だったら白ワインがマッチします。
ビールがさまざまな料理と合わせやすいのと同じように、炭酸の効いたスパークリングワインはどんな料理ともマッチします。また、赤と白の中間である「ロゼ」と、洗練された味の「辛口」も、いろいろな食事に合わせられます。
そのため、食事との組み合わせで迷った際は、すべてをミックスした「ロゼの辛口スパークリングワイン」を選べば間違いありません。
赤ワインに合う料理
種類 | 相性の良い料理 |
---|---|
フルボディ | 牛肉や豚肉のステーキ、ハンバーグ、すき焼き、ローストビーフ、ビーフシチュー、ブルーチーズなど |
ミディアムボディ | 焼き鳥(タレ)、豚の生姜焼き、肉じゃが、トマトソースのパスタ、ピザ、チョリソー、カマンベールチーズなど |
ライトボディ | 焼き鳥(塩)、とんかつ、うなぎ、ハム、ソーセージなど |
白ワインに合う料理
種類 | 相性の良い料理 |
---|---|
辛口 | 魚介類(生ガキ、サーモンのカルパッチョなど)、豚しゃぶ、サラダ、クリームパスタ、寿司など |
甘口 | 天ぷら、デザート、フルーツ、ブルーチーズなど |
「鶏の唐揚げ」ならどのワインにもマッチ
ずばり「鶏の唐揚げ」です。個人的にはこれ1択と言えます。「調味料」を意識するのも大事
食材ではでなく「調味料」を基準にすることで、おもしろいマリアージュが楽しめたりします。ここからは、ユーザー投票で決定したさまざまなワインランキングを紹介します。
3人の専門家もそれぞれのランキングでお気に入りのワインを選んでくれています。
推薦コメントと一緒にチェックして気になる一本を見つけましょう!
専門家イチオシのワインはこちら!
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引用元: Amazon
タイプ | 赤ワイン |
---|---|
味わい | 辛口 フルボディ |
ブドウ品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン 、メルロー |
生産地 | チリ セントラル・ヴァレー コルチャグア・ヴァレー |
生産者 | モンテス S.A.(MONTES S.A.) |
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タイプ | 赤ワイン |
---|---|
味わい | フルボディ |
生産地 | フランス マディラン地方 |
生産者 | ドメーヌ・アラン・ブリュモン(Domaine Alain Brumont) |
フルボディ赤ワインランキングの蜂須賀 紀子さんのコメントより
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ライトボディ赤ワインランキングの楠瀬 肇さんのコメントより
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甘口白ワインランキングの池田 卓矢さんのコメントより
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辛口白ワインランキングの蜂須賀 紀子さんのコメントより
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スパークリングワインランキングの池田 卓矢さんのコメントより
ここまでで解説しきれなかった重要ワードを解説します。
これを知ればワインがより楽しくなりますよ。
スワリングとは、ワインを空気に触れさせることで、より美味しくする行為のこと。スワリングをすることによってワインの香りが引き出され、味わいもまろやかになり、ワインの味がより上質なものになります。
これは、栓を開けてから時間を置いたワインのほうが美味しく感じるのと同じことです。
スワリングのやり方としては、テーブルの上に置いたグラスの足を持ってくるくると2~3回程度回します。もしグラスからワインがこぼれても自分にかかるように、右利きなら反時計回り、左利きなら時計回りで行いましょう。
ただし、スワリングはすべてのワインで必要ではなく、もともと香りが豊かなワインなどでは不要です。
テイスティングとは、ワインの試飲のこと。高級なレストランでワインをボトルで注文した際に、グラスに注がれた少量のワインを口に含み、劣化がないかを確認する行為です。
味以外にも、匂いをかいだり、色を見たりして、状態をチェックします。
なお、テイスティングはあくまでワインの状態を確認するもので、味をチェックするために行うわけではないので覚えておきましょう。
レストランで客のワイン選びを手助けする職業のこと。客の好みに合うものを提供するだけでなく、仕入れや品質管理など、ワインに関するさまざまな業務を行います。
勤務するのは主にホテルのレストランや高級レストランのため、ソムリエには接客スキルの高さも求められます。
フランス・イタリアではソムリエの国家資格がありますが、日本では民間資格が存在しています。
専用のガラス容器である「デキャンタ」にワインを移し替える作業。ワインを空気に触れさせることで、味わいをまろやかにしたり、香りをよくしたりできます。また、熟成した赤ワインに発生する不純物である澱を取り除くことも可能です。
デキャンタージュは、渋味が強いワインや本来の香りがしなくなったワインに有効です。
マリアージュとは、フランス語で「結婚」を意味する言葉。ワインにおいては「料理との相性」のことを言います。
食事を楽しむうえでワインと料理の相性は大切。濃厚な料理には重めのワインといったように、お互いを引き立て合う組み合わせを選ぶことでよいマリアージュを生み出します。
コース料理の1品ごとにワインの種類を変えることもあるように、マリアージュを楽しむことはワインの醍醐味の一つです。
ワイナリーは、ワインを生産するための建物や不動産のこと。会社をはじめ、ワイン製造に関わる事業全般を指すこともあります。
ブドウの栽培から醸造まで、ワインづくりの工程は基本的に1か所のワイナリーが行います。日本や海外には見学できるワイナリーが多数。見て聞いて飲んで、ワインの魅力に触れるのも一興です。
ワインは、毎年世界中で数百万種以上が発売されていると言われています。そのなかで1品1品を味わい、自分好みのものを探し当てるのがワインの楽しみの一つ。
この記事で紹介した解説やランキングをチェックしてお気に入りを見つけ、毎日の食事をワインとともに彩りましょう。
みんなのランキングでは、ワイン以外にも、食品・飲料に関するさまざまなランキングを公開中です。投票はいつでも受け付けているので、ぜひチェックしてください!
この「オーカ・シュナンブラン」は私がワイン専門店に勤務していたときにも非常に人気がありました。マンゴーや洋梨、柑橘などのトロピカルな芳香、そして繊細でハツラツとした果実味とバランス感に優れた程良い酸。
"ナチュラル"という言葉が似合うとても安心感のある味わいで、どんなシーンでも寄り添ってくれます。
安くて美味しいワインランキングの楠瀬 肇さんのコメントより