ランキングの前に…1分でわかる「上橋菜穂子」
文化人類学の観点から数々のファンタジー作品を生み出す「上橋菜穂子」
1962年、東京都出身の「上橋菜穂子」。幼い頃から作家を目指し、1989年に『精霊の木』で児童文学作家としてデビュー。1991年、日本古代をテーマとしたファンタジー小説『月の森に、カミよ眠れ』では、独自性が高く評価され、ファンタジーの書き手として注目されました。その後、ハイ・ファンタジー作品『精霊の守り人』(1996年)や、漫画・アニメ化を果たした『獣の奏者』(2006‐2009年)、2015年本屋大賞に選出された『鹿の王』(2014年)など、児童文学の枠を超え、文化人類学者としても活躍する彼女独自の世界観で書き上げられた多数のファンタジー作品は幅広い世代から愛されています。
「上橋菜穂子」の受賞歴
1992年に『月の森に、カミよ眠れ』で第25回日本児童文学者協会新人賞を獲得したほか、2002年には『精霊の守り人』シリーズ全4巻が第25回巌谷小波文芸賞を獲得するなど、上橋菜穂子には多数の受賞歴があります。また2014年には、児童文学への永続的な寄与に対する表彰として贈られる国際的な賞である国際アンデルセン賞を受賞しました。
かっこいい女用心棒とわがままな王子の成長が見られる
上橋菜穂子さんの「守り人」シリーズの第1巻にあたる作品で、主人公の女用心棒・バルサが、ひょんなことからその国の王子・チャグムを守ることになるという話自体がとても面白いです。
バルサのぶっきらぼうで優しいところと、わがままなチャグムが次第に成長していく様子は、とても微笑ましく、あたたかい気持ちになります。
私たちが見えている世界とは別に、もう一つの世界があるという設定は、ファンタジーではありがちなのかもしれないが、そうとは思えない、美しい描写が魅力だと思います。
この1冊から、シリーズの最後まで繋がっていくので、とても大切な話だと思います。
なぎこさん
5位(70点)の評価
並行世界の交わり
本来接触するはずのない二つの並行世界のような関係性の世界が、呪術によって重なり本来受け取ることのない言葉を受け取るという不思議な世界観魅力です。
ファンタジーながらも現実世界のような言語も宗教も違う国を持っている本作だからこそ、本作に心を寄せて読むことができます。
ゆうやけさん
2位(85点)の評価
感動と興奮の嵐
ファンタジー小説でありつつ、実際の世界のような現実感と登場人物たちの人間臭さを胸いっぱい感じられる。子供の頃に読んでも面白かったが、大人になって読み返した時には昔はわからなかった登場人物たちの細かい心の動きや、この世界の美しさを感じることができ、一生楽しめる小説だと思う。
すじこさん
1位(100点)の評価