2020/05/26
牛ハラミとは、牛の横隔膜の筋肉の俗称である。柔らかくバラ肉に近い食感だが分類は、ホルモン(内臓系)にあたる。
焼肉界の出世頭!内臓部位ながら今やカルビを超える人気部位
ハラミは牛の横隔膜のうち、背中側の部位のこと。横隔膜とは胸とお腹の境界にある筋肉性の膜のことである。つまり、本来は分類的にいうと内臓の部位。
本来は焼肉店で扱うところは少なく、いわばホルモン屋さんでカルビ的ポジションとして扱われていたが、今では多くの焼肉店でもカルビや牛タンと一位二位を争うほどの超人気部位となった。
噛み締めたときのコクのある肉汁がハラミの醍醐味なので、火入れはややしっかり目で行うほうが、その旨味を感じられやすい。また赤ワインと合わせるならしっかり目のボルドータイプでも負けない旨味を持つ。
トモサンカクは、牛のモモ肉の一部の俗称。牛モモ肉は、外モモ、内モモ、ランイチ、マル(シンタマ)に分けられ、トモサンカクはマル(シンタマ)のランイチ側から牛一頭当たり2~3kgしか取れない希少部位。
赤身の旨さを持ちながらきめ細かく入ったサシが魅力的な通好みの部位
もも肉は内もも、外もも、しんたま(まる)と一般的に分けられ、そのしんたまの一部であるしんしんの外側に位置するのがこのトモサンカク。私がこのランキングで1位に上げているカイノミとも近い場所でもある。
もも肉というと赤身が強くあまりサシが入っている部位が少ないイメージだが、このトモサンカクはもも肉の中では最強クラスにサシが入っている事が多いので、焼肉として食べるときは比較的表面をカリッと焼き上げるほうが美味しさは感じやすい。
しかしながら、生肉として食べても脂の旨味を感じることができ、いろんな食べ方をしてもきちんとポテンシャルを発揮できる優秀な部位である。
ビートたけしさんが大好きな部位という逸話も焼肉業界では存在する。
ヒレ肉のエレガントさとバラ肉のジューシーさを兼ね備えた最強部位
カイノミは、なかバラの中で一番ヒレに近接している部分でバラ肉の一部なのだが、ヒレ肉の赤身の旨味・食感を持ちつつ、バラ肉のワイルドでジューシーな特製も併せ持つハイブリッド的な部位。
噛み締めた時に出る肉汁の旨味を堪能したと思ったら、いつの間にか消えている、まさに「肉の液状化現象」が楽しめる部位である。安い輸入牛でもその片鱗を味わうことができるので、どこで食べても当たり外れの少なく非常に優秀。
味付けは塩もタレもわさび醤油もいける。合わせるお酒はワインならブルゴーニュ系がいいだろう。