ホームレス ニューヨークと寝た男の詳細情報
制作年 | 2014年 |
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上映時間 | 83分 |
監督 | トーマス・ビルテンゾーン |
メインキャスト | マーク・レイ |
制作 | ボルフガング・ラムル、カロル・マルテスコ=フェンスター、トーマス・ビルテンゾーン |
音楽 | カイル・イーストウッド、マット・マクガイア |
主題歌・挿入歌 | - |
公式サイト | http://homme-less.jp/ |
参考価格 | 13,549円(税込) |
ホームレス ニューヨークと寝た男がランクインしているランキング
感想・評価
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元気が出る映画ランキングでの感想・評価
心揺さぶられる衝撃のドキュメンタリー
もしあなたがどんなに落ち込んでいたとしても、この記事を見ているからには、さすがにホームレスではないだろう。その意味で、このドキュメンタリー映画の主人公マーク・レイよりは、いくぶんマシな状況といえるかもしれない。
しかしこの映画は、そういう「自分より下を見て安心する」系のものではない。マークはホームレスでありながら、シャレオツなスーツに身を包み、モデルの仕事までやっている。
ショウビズ界でそれなりの知名度を持っていて、だから驚くことに周りの誰も彼がホームレスとは思ってもいない。
いったいぜんたいこれはどういうことか。
マークの衝撃的な日常と、なぜそんな状況に落ちぶれてしまったのか、そのなぞ解きを行うのは彼の旧知の友人でもある映画監督トーマス・ヴィルテンゾーン。友達ならではの密着ぶりで、文字通り余すところなく見せてゆく。この映画は、その窮状を知った監督がなんとか友人を救いたいとの思いで作り上げた作品でもある。
最後にマークのねぐらで行うインタビューシーンは、思い出しても未だに心を揺るがされる。この世界のおそるべき矛盾、人間社会の絶望的なまでの不完全さ。
くやしさと、怒りと、悲しみ。
そこまでの軽快でコミカルな流れが激流のようにシリアスに変貌する瞬間、きっとあなたの心も激しく動揺するに違いない。
だが、決してその後の気持ちはマイナスにはなるまい。元気が出るはずだ。なぜならこの映画の最後には、わずかながらに希望が残されていたからだ。興味を持ったら鑑賞後、後日談を検索してみてほしい。素晴らしい作品だ。おすすめする。
映画批評家
前田 有一さん (男性)
1位(100点)の評価