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蜂須賀 紀子さんの「シャンパンランキング」

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更新日: 2020/06/13
蜂須賀 紀子

ソムリエ・ワイン文化講師

蜂須賀 紀子

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まえがき

長年、生産者の方々と直接お仕事をする機会に恵まれていたので、シャンパーニュは私にとって思い入れのあるワイン産地のひとつです。

その中で何を選ぶかは本当にこれまた悩ましいところだったのですが、気がついたら、王道あり、個人的な思い入れあり、ハイクラスありの、バラエティ豊かなランキングになってしまいました(笑)

どれかひとつでも、みなさんのご参考になると嬉しいです!

ランキング結果

1モエ・エ・シャンドン モエ アンペリアル

モエ・エ・シャンドン モエ アンペリアル

引用元: Amazon

タイプスパークリングワイン・シャンパン
味わい辛口
生産地フランス シャンパーニュ地方
生産者モエ・エ・シャンドン(MOET&CHANDON)

ありきたり?いえいえ、これを飲まずしてシャンパンを語るなかれ!

誰しも一度は目にしたことがあるであろうこのラベル。今でこそ平凡すぎるイメージですが、シャンパーニュの発展はこの有名メゾンなしに語ることはできないのです。

私はワイン史が専門なので、知れば知るほど、Moet et Chandon(モエテシャンドンと発音しますが)には足を向けて寝られないなあと感じます。

味わいは、まさにシャンパーニュのスタンダード。
ピノノワール、ピノムニエ、シャルドネをバランスよくブレンドし、毎年ブレることなく万人が美味しいと思える絶妙な味わいに仕上げてくるあたり、さすがは大手の安定感を感じます。

まずはスタンダードなモエシャンの味を身体に染み込ませることで、他の多彩なシャンパーニュの個性も理解できるようになるというもの。モエシャンを理解することこそが、シャンパン道の第一歩です!

2マリー・ノエル=レドリュ グランクリュ エクストラブリュット 

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タイプスパークリングワイン・シャンパン
味わい辛口
生産地フランス シャンパーニュ地方
生産者マリー・ノエル・レドリュ(Marie Noelle Ledru)

葡萄栽培から澱引きまで、女性が一人で作り上げる至高のシャンパーニュ

アンボネイというグランクリュの村にのみ畑を持つ、まさに極小のレコルタン・マニピュラン。もちろん、造られるパーニュの表記は全て「グランクリュ」です。

自社で醸造しきれない葡萄は、ポール・ロジェやドゥーツなどの優良メゾンが先を争って買い付けているというから、葡萄の品質は疑いの余地がありません。

葡萄栽培から自社のシャンパーニュ造りまで、一貫して丁寧に手作業で造り上げているのは、マリー=ノエルという女性。デゴルジュマン(澱引き)も熟練した手作業で鮮やかにこなす彼女は、いつも穏やかで優しく力強く、その真摯な姿には、日本にもコアなファンがたくさんいます。

もうかなりご高齢なので、残念ながらもう新たなシャンパーニュは製造しなくなってしまいました。このブランドが、日本であとどれぐらい入手できるのかわかりませんが、ピノノワールを主体とする骨太なシャンパーニュの中では、間違いなくトップクラス。
特にこのエクストラブリュットは、糖分を一切添加しない極辛口なので、葡萄のクオリティの高さがダイレクトに伝わります。

小規模生産者のいいところは、お値段的にも比較的お求めやすいところ。見つけたら、こちらは即ゲットです。

3サロン ブリュット・ブラン・ド・ブラン

サロン ブリュット・ブラン・ド・ブラン

引用元: Amazon

タイプスパークリングワイン・シャンパン
味わい辛口
生産地フランス シャンパーニュ地方
生産者サロン(SALON)

熟成してこそ本領発揮!最低でも20年は待ちましょう

押しも押されもせぬ、シャンパーニュの頂点メゾンのひとつ、サロン。数ある有名ブランドの中でも、全てにおいて一線を画す孤高の存在です。

何よりも特徴的なのは、単一品種、単一畑、単一ヴィンテージでのみ造り上げられるということ。通常、シャンパーニュは毎年同じ味わいに仕上げるため、複数畑、複数品種、複数ヴィンテージをブレンドして仕上げるのが常識です。

この葡萄をブレンドして仕上げるというワインの製造方法、実はかの有名なドン・ペリニヨンが、葡萄の出来・不出来が激しいシャンパーニュの厳しい気候を克服するために編み出した方法なんですが、この常識を完全に覆し、最高のシャンパーニュを作り出してしまったのが「サロン」なのです。しかも、不作の年には一切造らないという徹底ぶり。

まさにシャンパーニュ愛好垂涎の的なわけですが、ここで注意しなければいけないのは、若いうちに飲んでも全くそのよさがわからないということ。最低でも20年、できれば30年経ったものを飲みましょう。

「え、そんな熟成したもの高くて買えないよー!」という方。
ご安心ください。若いヴィンテージでもしっかりお高いです。覚えておいて頂きたいのは、せっかく高いお金を出して若いサロンを飲んでも、全く良さがわからないということなんです。

そういう私も、若いサロンでがっかりさせられた経験があります。それからしばらくは「サロンって高いけどいまいちだよね」などとわかったようなことを口走っており、その後、本当に熟成したサロンを頂く機会があった時に心の中で土下座しました。サロン、恐るべしです!

あとがき

ひとことでシャンパーニュといっても、日本で入手できるものだけでも、本当に星の数ほどありますよね。

よく知らないけど、もっと違いがわかるようになりたい!という方にオススメしているのは、まずはモエシャンやポメリーなど、有名大手メゾンのスタンダードを飲み比べてみること。葡萄品種のブレンドや製造方法などがそれぞれのメゾンによって異なるので、味わいの違いがはっきりとわかると思いますよ!

まずはなにより、華やかな泡の世界を楽しみましょう!

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